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  映像研究

どんぐりと民主主義

どんぐりと民主主義 PART4ー地方分権と民主主義
 
出演 : 中沢新一いとうせいこう宮台真司國分功一郎
日時:2013年6月30日(日)19:00開演(18:30開場)
会場:ルネこだいら 中ホール


・2013年も折り返しの6月最後の日曜日。業務終了後に新宿から西武線に乗って小平へ。上記のシンポジウムを聴きに行く。この期間の住民投票について、投票率が50%を越えなかったことが率直に残念ではあるものの、ではどうするか。どういうことを考えるべきで、どういうことをするべきか。話し合われていた。自分は小平市に住んでいるわけではないけれども、強いて言うならば小平の玉川上水沿いの美術大学に通っていたからその周辺に愛着があり、道路が通って雑木林がなくなることにならない方がよいなぁと思っている。


・そして「どんぐりと民主主義」の『民主主義』についてどう考えたら良いのか。いま手元には『気持ちのいい生活―外国人・老人・女からの提案』という本が(偶然)あってそういう本をぱらぱらしながら考える。例えば自分が今の家に住んでいて、当然その近くにも住んでいる人がいて、そういう人たちとどういう関係を作ったり作らなかったりしたら良いのだろうと考えたりする。それはとても具体的なことで、例えば「地域のコミュニティがすっかりなくなってしまったこの社会をどうするべきか」というような問いの立て方とは違った、発想のきっかけかもしれない。


・そして『気持ちのいい生活』という題名が良いなと思った。より便利に、より楽しく、よりいきいきと生活をするために、最低限関係の回路を開いておくこと(近辺の土地のおじさんに「プランターじゃ野菜が可哀想だよ」と言われて肥料を頂くなど)によって、より気持ちよく暮らせるのかもしれない。そしてそういうギフトのようなコミュニケーションと、日常的/継続的な関係と、そして突然何かが起こったときの(例えば大きな道路が通るというような)対話について想像する。シンポジウムで話されていた「気軽に『住民投票どうだろうね?』と言い合えるような状況があると良い」ということが、どういう生活の中で、どういう時間軸の中で作られていくのか、と思う。