&

  映像研究

ここに「こんな人たち」が


・政治家の言葉尻を捕えることに大きな意味があるとも思えないけれども、しかしそれを発したときの声の感じや表情の感じ、それを取り巻く人たちの気味の悪い感じを見てしまうと、その気持ちを残しておきたいと思った。「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と言われたと思っている。その場にはいないけれどもその場でコールをしたい気持ちはある。しかしなんと言うか、ただ単純に正直な発言でしかない。不気味だったのかもしれない。その声が大きくなることに嫌悪感があったのかもしれない。だから反射的に指をさして攻撃的な言葉(勝つ/負ける)を発すること自体は、誰でもがする可能性があることなのだと思う。政治に関わる人間が、常に、完全に、冷静でいなくてはならないのか、それは自分にはわからない。

・ただここで、このタイミングで、どうしても考えざるをえないことは、「こんな人たち」が今後どのようにして「共謀する者」と接続されるのか。その間に何段階くらいのロジックを想定しているのか。どういうムードを醸し出そうとしているのか。どういう風に場が温められれば、「こんな人たち」と「共謀する者」が一致するということで押し通すことができると想定しているのか、ということで、そこは今のところ怖い。恐れすぎてはいけないが、怒りが集団的な形を持つと、ある段階よりも状況が進行してきたらアウトなのだと思う。だからできることは民主主義的な手続き、ということなのか。わからない。