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  映像研究

7月の第2日曜日/森林限界、について考える、余裕もなく移動。山だ。

 
・7月の第2土曜日山部 vol.8は2日目。5時に起床し(起こされ)エア・ライズ a.k.a もうひとつの家、を慌ててしまい込んだならば、直ぐさま出発。南御室小屋から北上し薬師岳小屋を過ぎ、更に登り詰めると、急に視界が開ける、そこはいわゆるひとつの「森林限界」だ。「これ森林限界?」「そう、森林限界。」というやり取りを山部部長と、複数回に渡ってしつつも、しかし「森林限界」について、それは、あぁ「森林」ももう「限界」なんだなぁ、というなんとも趣のある言葉である、などとはその時はもちろん考えない。その時はもちろん「すごい」しか言わない。あるいは「山だ」としか言わない。








・北上をしづける間にもxactiで撮影をしつづけ、あっという間に観音岳に到着。そして鳳凰三山最高峰の観音岳にて、南に富士山、西に北岳を眺めながら、少し遅めの朝食を取る(なんかそういう種類のブログみたいになってきたな…)。部長愛用の名機、ジェット・ボイル(「J・B」にちなんでニック・ネームは「ジェームズ(・ブラウン)」)だって、こんなロケーションこそが実にぴったりとくる。アルファ米にチーズ、そしてスープを食べる。





・そして北上。森林限界を(名残惜しみつつ)過ぎ去り、地蔵岳オベリスク、といったそれはそれで気になるトピックスをパスするコースを進みつづけ、「鳳凰小屋」というドラゴン・クエストの小さな村みたいな素敵な小屋にてしばし休憩。休憩しつつ渓谷の水を汲む。「あ、これ『南アルプスの天然水』じゃないか」と言ったあとで少し後悔。一日に38人くらいの自称オシャレ・トレッカーたちが同じセリフを口にするに違いないじゃないかそんなものは、ちくしょう、と少し思う。


・そして下る。どんどん下る。森林を下る。森林を下りきったならば温泉。温泉に入れることだけを考えて進みつつも、どうしたって圧倒的に下りは膝にくる。視界はやや霧。膝が痛い。しかし杖を持つべき右手にはxacti。映像はブレまくり、音声は乱れた呼吸。そしてそれもたぶん何かを記録しているのだと思う。この間記憶曖昧。30分歩いて10分休憩を6セット終えたところでようやく下山。膝が限界。バッテリーも限界。水もない。ドライフルーツもない。その後温泉に入り、何とか人間ぽい状態に戻ったならば、温泉から車で駅まで送ってもらう。








・まだまだ太陽は高い時間に、そういえば7月なのだから、今は完全に夏なのだと急に気がつく。