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  映像研究

春の身体

・春の集中業務は3日目。順調に来ている。朝のエクセルシオールでの自分の作業もかろうじて続けられている。

 

・身体を、あるいは心身を、観察しながら生活するような季節が春。苦手とばかり言っていられない。観察のしがいがあると思いたい。春はたいてい眠くたいてい疲労を感じている。焦る態勢を準備するような情報が多く、また情報に対して中毒のようでもある。ぼんやりした頭に言葉が行き交うことになる。何も理解しないままにそれらしい振る舞いが求められれば、焦りが加速する。本意ではない。

 

・そうした中で最近、ゆっくり話すことを覚えた。これまでも自分の発話が少しずつ遅くなっていることを感じていたが、本格的に遅い。遅くしてみる。特に話しはじめる時にゆっくり言葉を発する。少しずつ速度を上げる。というか話しだせば速度は上がる。だから、マニュアルの車のように、確かめるように一速、動きはじめたならば二速、動きに馴染んできたら三速、もっと走れそうならば四速、とイメージする。

 

・ルールや原則ではなく。

 

・同僚に時折食べるのが早いことを指摘され、そのたびに、あまり噛まないで食べていることに意識を向ける。すぐに忘れるけれども。じっくり味わうことを何事に関しても為さず、それが自分の態勢の根本をつくっている。繰り返す行為に集中し続けることが難しいことを少し前に自覚した。気づいたら別の行為をしている。別の行為に移る瞬間に快楽があるのか。その意味でたとえば、写真を撮影する行為は自分と馴染んでいると思う。

 

・そして即効性を求めている。瞬間的なものに惹かれている。現れる、消える、切り替わる、反転する、など。逆に言えば、変化自体の只中にある、あるいは変化それ自体になることをおそれているのかもしれない。中断して。