&

  映像研究

小さな総括

・202306302049。帰宅する京王線で書いても良い。

 

・6月の終わりは上半期の終わり。2023年の前半を振り返ってみても、まず年末から正月にかけての記憶がない。いま考えれば、勢いに押されるようにして、論文の最終的な修正および審査会の準備と業務の繁忙期が一挙に展開されていた特別な時間だった。その特別な時間の数歩先にいる今。「半晦日」。

 

・そうして心身ともに「メンテナンス」や「点検」をテーマにして、4月から本格的に2023年がはじまった。体調の回復につとめつつ、新しい学びの在り処を手探りしている状態が現在まで続いている。成果はない。明解な学びのキーワードとして設定していた、映画も英語も筋肉も、本格的な実践は為されていない。すべて準備の段階。

 

・その中で一つのテーマが一定の形をもつ。教育の場とは何か。教室とは何か。そこに人が集まることにはどういう可能性があるのか。そのようなことについて、考えを深めているようには思う。あるいは2015年前後に考えていたことに立ち返っているのかもしれない。それでも、その当時よりは少し視界が広い。

 

・これまで見ることについて考えることが多かったが、言葉や心について考えることが増えたように思う。あるいはその「繋がり」について考えるようになった。極めて普通のことのようでもあるが、しかし自分にとっては「心」「精神」「気持ち」に焦点を合わせて考えることが新しい。

 

・「形」と「動き」については以前から考えていた。それでも、今は「表れたもの・現れたもの」だけではなく、何かが「生み出されること」に関心が集中しているのだと思う。何かが「生み出される」過程で、たとえば「心」「精神」「気持ち」を想定することを許してみた。許してみると、少し自由になったように思う。

 

・一方で、写真や映像について考えることは、さらに難しくなったようにも思う。

 

・明日から2023年が尽きる時まで、何を考えて、何を形にすることができるか。少し立ち止まって考えても良い。想像してみても良いし、理想を言語化しても良い。友人たちと集まってわいわいと(美味しいものを飲食しながら)語り合うのも良い。「気をつけながら」が完全に消えることはないが、いまは確かに別の季節に生きている。ヴォーグのしいたけ占いももう読めないのだし。

 

・今日の業務前にはイメージフォーラムでカサヴェテス『ラブ・ストリームス』。面白かった。