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  映像研究

時間と予定

・後から書いておく記録。2022-23年冬の中心の日記。今までと同じように、そして今までよりも加速度的に、時間が過ぎていると感じる。ふとした時に気がつく。また時間が過ぎていた。この感じ方自体について考えてみることもできる。しかしまずは日々のtodoリストの消化だった。

 

・月曜にお願いし昨日火曜に仕上がった製本。その修正版の冊子を大学窓口に持ち込む水曜日。11月末に続きまたも重要な確認を忘れそうになったが、結果的には無事に提出できた。今日はこの提出とコーヒー豆を買うことが予定されていた。予定よりも少し遅れて職場へ。

 

・13:00から19:00までの業務の時間が消える。年間のカリキュラムの9合目。年始の強化期間の約半分が過ぎようとしている。一つひとつ、出来る限り丁寧に終わらせていくより他にできることはない。自分よりも年齢は少ないが遥かに実績と貫禄のある同僚に「どうにかなりますよ」と言われて、そうかもと思えた。存在と言葉に助けられている。

 

・製本した3冊の紙の束を運ぶために、昨日と今日はアークテリクスのニードルという55Lのザックを背負っていた。満員電車にはそぐわない大きさと飛び出す各所のベルト。職場の方に山ですかと聞かれて、何も面白い返しが出来なかった。山ではないです。論文を運んでいます。とは言わない。10年ほど前にはよく山に行っていたのですよ、テントを背負って、と少し話す。

 

・アークテリクスのニードルを購入したのは、10年前どころかさらにその数年前の2008年のことだった。当時既に最新のモデルではなく少し値引きされて、さかいやのラックに吊るされていた記憶がある。これなら買える、と思って手にして試着した。買えるとはいえ数万円。当時の生活にしてみれば、清水の舞台的な買い物だった。山の道具を買い揃えた当時、舞台から飛び降り続けていた。

 

・ザックの大きさ以上に、その最新ではない雰囲気が、本気の何かを感じさせているのかもしれないと、そのように考えると少し納得できる。アークテリクスのニードルも、あるいは同じ年に購入したダナーのアップタウンレンジャーも、15年経てば使い込まれた雰囲気を醸している。試しに検索したならば、ネットオークションでは「ビンテージ」と書いてあり、それは購入を煽る文句であるだろうが、それにしてもビンテージ。生きていると、生き続けていると、周囲の物が勝手に「ビンテージ」になる。

 

・などと考えながら帰宅。予定よりも早く20:00に。区切りではあるから週の半ばだが少しだけ飲酒。すぐに意識を失う。月末に備えて身体を温め緩める。todoリストの続きは明日の自分が引き受ける。