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  映像研究

観察する

 
・日に日に成長するものを観察すること。変化するものの、その変化を観察することから、多くのことが考えられるということに、それまでうっすらと気がついてはいたのだけれども、確か去年の初夏くらいにようやくはっきりと気がついた。気がついたことを思い出す。


・それは「社会が大きく変化しているように感じる」経験と関係があって、その「社会が大きく変化している」と感じるその速度を、どう捉えるかということとも関係している。確かに「何か」が「別の何か」に移り変わっているのだけれども、同時に「何か」も「別の何か」も「これである」というように指し示すことはできないようなことで、だからそれは「状態」ですらない、というようなことも考える。ただ「変化」があるように思える。


・ある時に「〜であること」の「こと」を「事」と書いた方がしっくりくるようになった。同様に「〜のようなもの」の「もの」を「物」と書いた方がしっくりくるようになった。そしてそう始めに感じた時には、それが何故であるか、そしてそのことが自分にとってどういう意味があるのか、何となくわかるような気がしていたし、備忘録しておこうとも思っていたのだけれども、忘れてしまった。書く事を忘れてしまったら、考えていた事柄も忘れてしまった。そういう事がある。


・そしてやっぱり植物を観察する事から始まった。「生きている物」が「生き生きとしている事」について、考えるようになった頃(それが去年の初夏)のことを思い出す。庭のたらの芽がぐんぐん成長するのを見て、思い出す。