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  映像研究

踊りながら歌う

 
・男性の脳みそはあれこれで、女性の脳みそはあれこれである、というような言葉を本当に信用したことは生まれてこのかた一度もない。一度もないけれども、それでも男性である自分は偶然なのか必然なのか、一般的に男性には苦手だと言われている「何かをしながら別の何かをする」ということが(やっぱり?)出来ない。食事をしながらテレビを見る。電話をしながらテレビを見る。テレビを見ながら電話をしながらマニキュアを塗る(塗ったことないです/メディアから得たヤングなライフ・スタイルのイメージの一例です)。どれも全然出来ない自信がある。出来たらいいのになぁ。


・そういった意味で、いや、かなり意味が違うかもしれないけれども、違ったとしても違うなりに、いつだって自分が最も憧れるのは「踊りながら歌う」人だ。音楽でいうと例えば「ギターを弾きながら歌う」人も、うわぁすごいなぁとは思うのだけども、生まれ変わったら圧倒的に「歌いながら踊る」人になりたい。「踊りながら歌う」人には「踊りながら歌ってるかと思いきや、音楽に合わせて口を開けたり閉じたりしている」人には決して出せない切迫感がある。そもそも「踊っている」時点で、自分の(普通の人の)身体感覚で考えると息があがっていて歌なんて歌えないはずなのに、音程やリズムを保てて歌えてしまっているという摩訶不思議さでもある。よく考えてみるとなんなのでしょう、あの人たちは(それはきっとプロだろう)。



・踊りながら歌う女性。天上人なのかどうかはさておき、もはや「同世代」って言っていいはずの安室奈美恵という人のここ最近の曲は確かにとても良い。でも90年代のTK時代もそれはそれで好き。だってカラオケで異常に盛り上がれるのだもの。




・踊りながら歌う子供。かつて、大地くん(現:三浦大知)がfolderで登場したときに高校生だった自分は、そのことで「歌を歌う」ということの才能というものがどういうことなのかを理解して、何か別の表現を探そうと思ったものです。




・踊りながら歌う男性(over30)。松本隆×キリンジ兄による00年代の隠れ名曲。そしてどう考えても歌うだけでも難しい曲なはずなのに、表情含めて超ハイクオリティなパフォーマンス(生放送)。ちょっと凄いな、これ、と思ってしまったのでした。




・ところでyoutubeを見ながら荷造りをすることはできない。備忘録を書きながら荷造りをすることも同様。明日からはいよいよ待ちに待った韓国旅行のはず(まだ今ひとつ信じきれていない/うっかり何かやらかして日本のどこかに隠れてるかも)なのに、ネット・サーフィン的なことをしている余裕なんて全然ないはずではないのでした。それにしたって海外旅行、じゃなくても数日の旅行なんてしばらく行ってない自分としては、何を/どのようにバックパッキングすればいいのか全然わからない。山登りと山登り以外のパッキングは違うということがよくわかった。山に登りながら都市を観光旅行することもできない。オシャレをしながら荷物を減らすことはがんばれば出来るはず(多分)。そしてちなみに韓国ではきっと「歩きながら問う」がキーワードになる予定。「歩きながら撮る」も自分にとっての課題。