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  映像研究

迷惑じゃないメールと会談の木曜日の備忘録

 
・全く個人的な備忘録なのだけれども、昨日木曜日のある時間から突如として、いわゆるひとつの「迷惑メール」が凄いことになっている。一日約200件。迷惑と言えばもちろん迷惑なのだけれども、そこでそれを「迷惑だ」と言ってしまったら負けな気がして(よくわからない強がり)、ましてやここで「メールアドレスを変える」なんていうのはナイーヴすぎる気もして、今のところ「無料で携帯電話に配信される現代詩のようなもの」だと考えて、そのままにしてみている。


・それにしてもとりあえず「開かせる」ことを目的としているであろう趣向を凝らした件名は一見の価値あり(?)ですよ。まずは基本の「偽mixi」の招待で相手のコミュニケーション・コンプレックスをくすぐりつつ、あるいは「Re: Re:」とか「アドレス変わってない?」とかの日常系でこちらの懐に入り込んだかと思えば、ハーフ風の名前からのコンセプチュアル・メールだってやってくる。誰なんだよ「ローガン」って。しかしそんな中で個人的に何だかちょっと面白かったのは、ある種直球の広告メールの件名「この機会に是非」というもので、一方的にメールを送っておいて「この機会」もなにもないだろう、という突っ込みを待っているかのようだけれども、もしかしたら本当にそうかもしれないと考えると、わりと恐ろし系。



・そんなことはどうでもよくて、時は昨日20日(木)の夕方、場所は新宿伊勢丹の地下。迫りくる「アーヴァン・キャンプ・フェス」の下見&ちょっとした贈り物の購入、などなどの用件で訪れたその場所は、すっかり「ボージョーレー・ヌーボー祭」の様相だったものだから、こういう時に自分は「せっかくだからマインド」に火がついてしまって(当然)全く購入する予定はないものの「ちょっとこの後パーティー行かなあかんねん」的な小芝居込みで一通り試飲するだけしてドロン。ワインの味覚に関しては全く自信がありませんが、3000円ちょっとくらいのものでなかなか美味しいものが沢山あったのだと思いますよ。


・そしてその後のディナーは国分寺の素晴らしい食べ物屋さん「トネリコ」にて、真夏の「アフター・日曜市」以来のSさんたち(お二人)と会食/会談風ディナー。過去数回トライして入れなかったこともあり念願だった初トネリコで色々なものを食す。食しつつ談。主に「現代的な/文化的な」色々な事柄と「懐かし・90'S」に関して様々に意見を交換したように記憶しているけれども、その詳しい内容はもったいないので書かないことにしておこうと思う。そしてまた、この会食/会談でビールをリズミカルに飲んでしまうのは季節とは特に関係がないというこのが今回はっきりとわかったりもしたのでした。トネリコ後、ずうずうしくも「建もの探訪」まで(え〜この窓の位置が〜大変面白く〜的な)させてもらい、お土産?に「一風変わったファンタジー系のCD」と「かぶ」をいただく。それだけ書くと意味が分からないけれども、確かにそれらをいだたいたのでした。どうもありがとう。



・そして明けて本日21日(金)は、昼から週末の業務へ。出がけにホームタウン高尾の唯一にして最良の古書店にて、以前どこか他の古書店で見かけてスルーした(後悔した)『にほんご (福音館の単行本)』を良心的価格で購入。平日の昼間の京王線で読む「にほんご」は、これがまた、なかなかぐっとくる。あるいはまた鞄に入れてあった、高橋悠治音の静寂 静寂の音』をパラパラしながら読み比べたり(谷川俊太郎高橋悠治が共作をしているということはあまりにもあたりまえのように思える)してしまう自分は、今や「言葉」と「声」の関係性が気になって仕方がないということをあらためて思う。


・そして私は、そのようなことを日常的に(楽しみながら)考えるために、差し当たっては「忘年会におけるカラオケ」と「正月休みにおける書き初め」へと急がなければならない。今はもうだって、歌を歌いたくて仕方ないし、文字を書きたくて仕方がない。誰かの歌を聴きたくて仕方ないし、文字を読みたくて仕方がない。そのからだの動きを見てみたい。そして、それは多分「あるからだのイメージ」を表現(表出)する上では、多分同じことなのだろうなぁとかなんとか、そんなようなことを考えなくもない。晩秋。