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  映像研究

自粛のような黄金週間あるいは大型連休

 
中部地方の山脈を縦走してみようかとか、せめて日帰り温泉に行ってみようかとか、色々な計画はあったものの結果的にやめてみた。やめて家を片づけたり読書したりしてみた。人はそれを自粛というのか。そうなのか。しかし考えてみれば自分の場合は一週間の定まった業務が週に3日しかないのだったら、残りの4日は黄金でもなんでも都合の良い解釈で山登りや旅行に行けば良いのだった。「黄金週間」は日頃昼も夜も働きそして週末さえないような人にとっての「黄金」なのだった。そして「大型連休」ではなくとも、つねにいつだって自分には「小型連休」があるのだった。むしろ「小型連休」の合間に通常業務があるのだった。なぜそのことに気がつかなかったのだろう。


・それで3日は降ったり止んだり降りそうだったりする空模様の下ぼやっと家の掃除などしていたらSMDくんより「どこかに集ってUSTREAMで『FISHMANS+』観ませんか?」というメールが連絡網的に流れてきて高尾T邸にて4人で観る。ご家庭に居ながらにしてこのライブの映像と音が感覚できてしまう2011年のインターネット環境よ。FISHMANSは、そしてFISHMANS+は、佐藤伸治という人が亡くなってからもプロジェクト的に活動を続けているのだから必ずしも「90年代の音楽」という印象もなかったのだけれども、集った4人のせいか、5月の退屈な休日のせいか、梅雨の前の雨のせいか、なんなのか。なぜかとても90年代の「90年代性」のようなものをありありと思い出して、それもまたちょっと良かった。終了後も音楽を聴きながらご飯を食べながら話しながらお酒を飲み続けながらフローリングで就寝。


・それで4日は完全に二日酔いでフローリングで起床。晴れた。晴れた朝のT邸の庭は気持ちが良いが自分は完全に二日酔いだ。朝食をとる3人の横で唸りながら午前。どういう話の流れなのかまったくわからないけれども「(主に小学生の)男子と女子の趣味がなぜそんなにも違うのか」という話題から派生する話題的なものを数時間に渡って話していた。男子は収集する。そして女子は感覚している。安易に性別の違いで分類することはあまり面白いと思わないけれどもこの場合は非常に的確且つ有益(そうでもないかも)だったように思う。正午に解散してそれぞれの休日へ。一度帰宅して仮眠するのはまだ二日酔いだから。夕方八王子と立川の古本市を覗く。数冊購入して帰宅。


・それで5日は一般的には黄金週間の最終日。新宿という街に繰り出してみた。先日SKさんが持っていたkodakのムービーカメラ(もう「ビデオカメラ」とは呼ばないのかも)を探しに出かけたのだけれども軒並み売り切れというか販売終了。一足遅かった。自分は数年前からxactiという小さなムービーのカメラを使っていたのだけれども、記録用とはいえいよいよ「フル・ハイ・ヴィジョン」の波がやってきた。ポケットからさらりと出してフル・ハイ・ヴィジョンのムービーを撮影したい今日この頃。主にデモとか撮りたい。あるいはここ最近の「普段話している会話」を記録しておきたい。そういうときにkodakの『zi8』というモデルのカメラは非常に便利そうなのだった。しかし売っていない。仕方がないので東急ハンズで歯ブラシを買ったりアパレルのお店で絶対買わないジャケットを試着したりしながら街の街らしさを楽しむ大型連休の最終日。DFJでカレーを食して帰宅。