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  映像研究

顔に似た物

・7月半ばの夏の業務は湿度とのせめぎ合い。一周まわってそれは例年と同様だった。何度でも書いておきたいことは38℃の日々が夢のように過ぎ去って完全に近い梅雨が戻ってきたこと。その不条理のようでもあり道理にかなっているようでもある、2022年の6月後半から7月上旬の流れを思う。思い出す。

 

・業務の前にしっかりと降る雨の中、渋谷から表参道まで歩く。一週間ほど前に購入したサングラスを受け取りに行く。普段は裸眼。何かを鑑賞する時には眼鏡。運転の時にも眼鏡。登山や川遊び的な炎天下ではサングラス(折り畳み式)。しかし度の入ったサングラスは持っていなかった。炎天下の運転もあり得るために必要に迫られて、必要に迫られているという口実とともに、購入したこのサングラスだった。

 

・完全に機能のための購入であるにも関わらず、一方で分不相応な装飾品を購入したような疾しさを感じるのはなぜか。サングラスという物の存在と記号性について考える。このサングラスは装飾品ではない。しかし仮に装飾品であったとしても、装飾品を購入しても良かった。しかし自分は装飾品的な物の購入を遠ざけるような意識を育ててしまった。

 

・艶のない金のつると薄いグレーのレンズ。2022年の夏に新しいサングラスが間に合った。

 

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