&

  映像研究

春らしさ

・202203271919。帰宅する京王線は初台から各駅停車で終点の笹塚。笹塚からまた各駅停車に乗る。そうして特急に乗り換えるために降りた明大前のホームで書き始めても良い。春の真ん中に近づきつつある夜は寒い。寒いけれども凍えない。

 

・この季節もそういえば毎年業務は綱渡りだったことを忘れていた。次々に新しい人が現れて自己紹介と前回までのあらすじを交互に高速で話していると一瞬で時間が消える。誰が、どの、あらすじを共有していたのか見失って、既知の人に自己紹介めいたことを話しかけて止めることもある。

 

・バーベルを持ち上げるために蓄えた筋肉の腕を伸ばして、しかし指先の微妙な動きで繊細な和菓子を仕上げる動きを思い描きつつ、つまりそのように言葉を投げている。別種の緊張を強いられている。同僚に「春ってこんなに大変でしたか?」と尋ねられて気がつくことがあった。

 

・蜂蜜を新調(?)する3月末。以前に購入して目が覚めるように感じた香川のびわの蜂蜜と、岐阜の日本ミツバチの蜂蜜。蜂蜜を舐め、睡眠を確保し、業務の様々なことを良しとしながら春をやり過ごす。