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  映像研究

(ひとりの季節)

・202108311907。8月の最後の日。学生のように「夏休みの宿題」を課せられているわけではなくとも、何か自分のこの夏の日々を点検しなければならないような気持ちになる。

 

・夏の仕事はどうにか納めた。しかし自分の課題および目標は達することが出来なかった。宿題は果たされなかった。顧みて未来に活かすより無い。

 

・まだまだ暑く季節の変化を感じることは少ないが、いまのような時期にこそ荒井由実『晩夏(ひとりの季節)』を聴きたい。(かっこ)でひとりの季節、というのも良いし、「ひとり」が平仮名のところも良い。帰宅の京王線内でマスクの下でそっと口ずさむこともできる。

 

ゆく夏に

名残る暑さは

夕焼けを

吸って燃え立つ

葉鶏頭

秋風の

心細さは

コスモス

 

・5、7、5、と、うたの言葉のようにはじまり、葉鶏頭、と、秋風の、でメロディが繰り返される。小さく円を描くように次第に内省が深まる。「空色は水色に」で一挙に視界が開ける。想像をする。毎年聴いている。口ずさんでいる。ひとりで。

 

・実際の8月の最後の日は全然(ひとりの季節)では無かった。結果的に8月の後半まるまる業務になった。このまま9月5日まで続く。

 

・それでも業務の合間に今朝はかなり大掛かりな掃除および片付けをして、明日から作業を再開する準備。昼に家を出て久しぶりに山手線の内側へ。SLで一年を通して着ることができそうな素晴らしいシャツを買った。お店の方と話をしていて「午後遅めから仕事なんです」と話していたから「じゃあ紙袋入れないでリュックに仕舞いますか?」と聞かれて、それは完全な読心だった。自分は「職場に行く前に洋服とか買っちゃうけど微妙にそのことに罪悪感を持っていそうな人」としてその店に存在していたのだろう。

 

・久しぶりに蜂蜜も買ってみた。本当に熱い季節は身体が求めていなかった。蜂蜜を舐めながら、いまここで秋を迎え入れる。

 

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