・夜になったら暗くなる。5日の水曜日に珍しいことに家族とともに休日であったから二人で出かける。渋谷という街へ。文化村ミュージアムで『アントニオ・ロペス展』を鑑賞する。期待していたより更に（余裕で）上をいく全然面白い展覧会だった。永作博美が解説している音声ガイドが500円／30分で貸し出されていて一瞬ぐらっとしたけれども（そしてその音声ガイドで500円という商品の具合について知りたかったけれども）、閉館30分前に駆け込んだ身としてはロペスさんのイメージが完全に永作になるのもどうなのかと思って自粛した。鉛筆で描かれたイメージをじっと見る。数十年の製作期間を経て描かれた大きな絵を見る。その後夜の渋谷を駅まで歩くだけで疲れてしまった。渋谷という街とイメージについて。こんな場所だったのだなぁと思う。若葉台に帰ってきて自転車で家まで帰る。ニュータウンらしい風景から一本道を最初に曲がったところで風景が変わる。暗くなる。夜になったら暗くなる。涼しくなる。夜になったら涼しくなる。静かになる。夜になったら静かになる。蛙の声が聴こえる。夜になったら蛙の声が聴こえる。1時間前に歩いていた渋谷という場所との違いについて少し驚く。東京という場所の中の違う場所について、その違いについて少し驚く。
ー夜になったらどーすんですか？ー
ー夜になったら寝るんです！！！ー
