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  映像研究

抽象と映像の夏、2012年の8月・その17

 



・90年代VHSの森へ・再び。『ワーズワースの冒険』『ワーズワースの庭で』という番組が好きで、恐らくは一番テレビが(バランスよく)面白かったであろう80年代後半から90年代前半の良い感じを90年代後半まで引き継いだ番組だったのだと思う。岸部一徳が葉山に行く回を見て自分も葉山という場所に行ってみていたりした高校時代。こういった番組に胸をときめかせるだか心を躍らせるだかしていた自分がクウネルや暮しの手帖を読みつつ「もう少し山に近いところに住みたいものだ」と考えていたりするのは、必然的なことなのだと思ったりしないこともない。多分もう25回くらい見ているけれども(同じ映像を何度も見返すのが好き)八ヶ岳の麓で暮らしているその人が「田渕義雄」という人だったということに気がついたのは4年ほど前。ほにゃほにゃリサーチの小林さんも「田渕さんの本を読んで山にデッキを作った」という話をどこかに書いていたけれども(多分スペクテイター)、自分も高尾に引っ越した前後に何冊かの本を読んで、ささやかに(とてもささやかに)その種の移動について共感したりもしたのだった。4年前の夏。夏の終わり。


・8月17日の日記。夏の終わりの日記。休日だったので近くの市民プールに行く。薄曇りだったけどプールサイドで日光浴。夏の終わりの休日の過ごし方。


・夏の終わりの映像。限りなく都市的な映像。しかし都市的な場所ではない場所で撮影された映像。贅沢な映像。「太陽系に地球が生まれてから何億回目の夏の終わりがやってくる」と言いたい。「テントで薪ストーブ」も良い。それにしても30分番組を10分に編集してくれた方、ありがとうございます。