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  映像研究

4月の最後の週の前半の日記

 
・4月25日は月曜日。週末に色々な人と話をしてお酒を飲みそしてまた月曜日。何が起ころうとも一週間も一ヶ月も続いていくので4月も終わる。PAYDAYとしての雑務を済ませて夕方少しだけ業務。職場の方と「GWの山登りにおけるアイゼン」について相談する。しばらくどころかあまりにも山に登っていない。落ち着かない日々の中でそれでもからだを動かしたいと思う。しかし読書もしよう。鎌仲ひとみさんと肥田舜太郎さんの『内部被曝の脅威 ちくま新書(541)』という本を読みつつ、リック・タナカという人の『人工社会―エコビレッジを訪ね歩いて』という本も読んでみる。あるいは今考えていることと働いている業務の内容との接点を見つけるために『戦うビデオカメラ―アクティビズムから映像教育まで』のような本も読む。ドキュメント。教育。記録することについても考えている。



・4月26日は火曜日。職場の後輩から貸してもらった某レクチャー的な映像をほぼ一日中見ていた。あるジャンルの表現を通じて近代から現代に至る「何を作品とするか」という意識について考える。自分としてはそこで「ポストモダニズム」という言葉に今だからこそ考えることがあったりなかったりする。しかし面白かった。いずれにしてもこういうことを考え話し合うための塾的なものが色々なところにあれば良いのにと思う。GWの予定を連絡網的に色々な人へ回す。メールのニュアンスも少し難しいのは今この状況で遊ぶような気持ちではない人もいるからだ。夜はまた別の映像<愛する飯舘村を還せ!!村民決起集会>を見る。ドキュメントを見る。顔と名前を出して今考えていることを話す人がいる。



・4月27日は水曜日。初夏の日。電車のガラスは涼しげなスクリーン。中央線を登り乗り換えて永田町。編集者のHさんに教えてもらって「eシフト-脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会」が賛同?している「福島原発事故に関する公開質疑 〜事態の見通しと対応策〜」へ。主催は国会議員の有志ということもあってほどんど社会科見学的なテンションで議員会館へ。「原子力発電所の現状」と「住民の避難」について事前の質問に原子力安全委員会原子力安全・保安院の人が答えるという流れ。普段はUSTREAMで見ているような記者会見的なものがどのような雰囲気で行われているか知ることができて良かった。ちなみにビデオカメラは「iwakamiyasumi」と「OurPlanet-TV」のみ。新しい情報が得られるような種類の質疑ではないとはいえ、なるほどこのような集まりには大手のマス・メディアのカメラやビデオカメラは入って来ないのだなと思う。必ずしも否定的な意味ではなくて。


・終了後同じく聞きにきていたWちゃんとともに三鷹台のSMDくんの事務所へ。今日の質疑と、そして結局5月2日には何だかのかたちで回答が得られる(のかどうなのか)ことになった「1年間の被爆の限度が20ミリシーベルトに引き上げられた事柄」について話す。SMDくんが福島で撮影してきた記録など見つつ、その場所の人について想像してみる。その後三鷹バルで一杯だけ飲んで解散。某小金井のカレー店へひとり向かいカレーを食べつつ、今後予定されているお店のイベントの相談にちょっかいを出しにいく。このようにして人が集まる場所があることはいつだって望ましい。すっかり飲み過ぎたならば中央線で睡眠。はっと起きたら「風が強すぎて豊田と八王子の間の橋を渡れません」という凄い理由で停車中。しばしあって「風が弱まったのでゆっくり橋を渡ります」というアナウンス。そうそう、ゆっくりでいいのだよと思いつつ眠りつつ帰宅。春の嵐



・4月28日は木曜日。初夏の陽気で今年初めての夏日である25℃。庭部分に置いていた植物を片づける。枯らしてしまった。鉢植えの山椒の木も芽を出さない。なんとかベリー系の木もカラカラしている。かなり以前から育ってこられた「ストレリチア」もこの冬から春にかけてすっかり枯らしてしまった。冬に雨が少なかったのに水をやらなかったならばそれは鉢植えの植物はダメだ。申し訳ない。しかし一方駐車場にこっそり植えた「たらの木」は元気。気づいたときにはもう「たらの芽」ではないくらいの成長。その隣に自生している野蒜を引き抜いてお昼ご飯と一緒に食べる。だからやはり地面は凄いのだと思う。地面の植物の凄さをじっくり見つめたい。


・そのようなことを考えつつ昼下がりのポレポレ東中野で『ナージャの村』を鑑賞。「きれいな写真だなぁ」と思って写真集を持っていたわりに、その写真のバック・グラウンドについては自分はほとんど何も知らなかったのだった。ある村の生活をただ映像で観る体験の面白さ。ほとんどが食べるものを作るかそのための仕事をしている場面だが、それはもちろんそれが生活をするということとほぼ同じ意味なのだからそのようなのだと知る。豚を絞めてソーセージを作るシーンが良かった。そして子どもはたいてい笑っている。野良仕事をしながらも笑っている。河原で石を投げていることも楽しいようだ。あるいは「楽しい」などと考えることもなくただ石を投げているのか。いずれにしてもその様子を見ることは面白い。観賞後職場の方と元職場の方とウズベキスタン料理を食べに行く。25時帰宅。