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  映像研究

山と出逢う。出逢いすぎることについてはちょっとだけ考える。

 
・深夜に山部部員SNP君から回ってきた連絡網で知った「山で逢いましょう」というブログ。色々なメディアで「山」「自然」「アウトドア」がキーワードになりまくっている現在とはいえ『ELLE』のような読者層のメディアでさえも「山」。あらためて凄いなぁ山。流行ってんじゃん山。と思いながらもそんなわけで2日の金曜日は業務の前にそのブログで知った、野川かさねという人の『mountain, or not』という写真展を観に行く。決して広くない空間に丁寧に展示された、山で撮影された写真と、山で拾ってきた(であろう)自然物を写した写真。どちらも山という場所が好きで、またその静かな雰囲気をかたちにしようとして撮影されたような印象の、とてもシンプルな良い展示だった。販売していた『ポケットに山を』をというZINEも購入。参考になります。


・その後青山方面に足を伸ばして初めて行ってみたのは『ART&SCIENCE』のメンズのショップで、そのお店は直接的に「山」と関係があるわけではないのですけれども、ドイツの『FRANK LEDER』というブランドが新作の展示をしていて、それが「The mountaineer,the hunter and the pocher」をテーマにしているということを、どこかのフリーペーパー的なもので知り、そんな理由で覗きに行ってみる。なかなか興味深し。帰りに原宿駅前の石井スポーツで素晴らしくフリーなペーパー『フィールド・ライフ』の最新号も手に入れる。あるいはその隣のコーナーに積んであった『GO OUT』という雑誌もパラパラしてみて、一般的に考えられているところの「山」と「ファッション」の接点を再確認する。そして業務へ。業務の最中こそもちろん「山」のことを考えたり口走ったりはしないですけれども、終了後にタイム・カード的なものを押した直後に遭遇してしまった、山登り系の種族の職員の方と「先日行ってきた八ヶ岳縦走の話」と「軽くて暖かくて安価なダウン・ジャケットの話」などなどで軽く一時間立ち話をする。本当にもう「山」ばっかりだ。


・何かが流行することは面白い。面白がることもできる。そして何かが流行する、その理由についてなるべく冷静に考えたいと思う。そのものが流行するというかたちで顕在化した(その方法でしか表れることができなかった)その時その場所の多くの人か持っている/たであろう「(無)意識」とはどういったもので、それはまた別の何かのかたちでもあらわれているのか、どうかのか。あるいはそれは以前の何かへの反動であるのか、どうなのか、とかそういったようなことを考えたい。そしてそれでもやっぱり流行は「カタログ」の、「商品」のかたちをとらなくてはならない。とらなくてはならない?のだろうか。本当はそこでこそ、何か別の可能性についても考えてみたいかもしれなかったのだった。