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  映像研究

冬の、土曜日と日曜日

 
・いや〜、寒い日が続いておりますね、といったような季節の挨拶。それは挨拶であると同時に、本当に文字通りの自分の感覚についての近況なのだけれども、ところで、最近の朝の日課になっているのが「凍った腕時計を暖めること」であるなんて言ったならば、それはセンスの悪い現代詩のようだけれども、それは本当に文字通りの朝の日課なのです。どうやらぼくの腕時計は5℃くらいを境に電池のアレなのかなんなのか知らないけれど、ぱったりと止まってしまう。だから毎朝ドライヤーで熱風を当ててみたり、ストーブの上で炙ってみたりすると、ちゃんとまた動き出す。その様子はちょっと生き物ぽくて面白いし、時計も起きたんだから自分も目覚まさなきゃな、という気分になるような気もしないでもない。


・17日(土)は通勤電車の京王線で、高嶺格在日の恋人』を読み終わる。とても良い本(日記)だった。そのようなこともあり、ちょっとふわふわとした気持ちで出勤したならば、どうやら今日はこの国では「センター入試」というものが行われているようで、そういったこととやや関係あるような、関係なくもないような職場なのだから、今日は一日比較的のんびりとした業務内容。そのかわりちょっと早めに上がってジュンク堂にて各種資料など探すのも、それもまた業務の一環と言えなくもない。数時間新刊書店という森林を彷徨った結果、探すべきものと全く関係のない『子どもと昔話 38号』と『NHKブックス別巻 思想地図 vol.2 特集・ジェネレーション』を購入。帰りの電車でとりあえず、小沢健二の「うさぎ!」を一読。


・18日(日)はパーフェクトなオフ。お昼くらいまで溜まっていた掃除洗濯などしたのち外出。八王子市中央図書館にて、業務に関係のありそうな本、業務には全く関係ないけど読みたい本、合計10冊をピックアップ。バックパックはパンパンだ。その足で中央ラインを東へ移動。国立駅に降りてみたならば、実に半年くらいぶりの「ニチニチ日曜市」を覗きにいく。古本泡山のSさんKさんに新年のご挨拶などして、しばし歓談。真冬のどんよりした天気にも関わらずビールまで飲ませてもらって(自分が読むための本を買って)失礼する。


・そしてその後、そういえば中野でやっているらしいという噂を聞いた別の市に行ってみようか(市をめぐるのが趣味というわけではないですよ)、あるいはそうだ、ワタリウム美術館に行きたかったのだったけれどどうしよう(島袋道浩という人の展覧会が観たかったのです)、などと考えて一瞬思考が止まりかかった結果、全然どちらでもない、水道橋は「さかいや」に行って、日常生活を暖かく過ごすために着るものについて考える(考えただけで何も買いませんでした)。さてどうしたものかと考えつつとりあえず本日は帰宅。今にも降り出しそうな空から雨が降り出す、ほんのちょっと前の一瞬。そのせいか今夜は少しだけ寒さが緩んだような気がしたのでした(道で見た温度計見たら4℃でした)。


・業務に関係のありそうな本と、業務には全く関係ないけど読みたい本
水戦争―水資源争奪の最終戦争が始まった (角川SSC新書)』柴田明夫
水問題の重要性に気づいていない日本人 「おいしい水の話」から「酸性雨の話」まで橋本淳司
水の世紀―貧困と紛争の平和的解決にむけて』村上雅博
『沈黙の春』を読む (かもがわブックレット)レイチェル・カーソン日本協会編
都市表象分析I (10+1 series)田中純
芸術人類学中沢新一
地球生活 (平凡社ライブラリー)星川淳
森暮らしの家 全スタイル (BE‐PAL BOOKS)』田渕義雄
条件なき大学―附:西山雄二「ジャック・デリダと教育」』西山雄二
後期近代の眩暈―排除から過剰包摂へ』ジョック・ヤング