&

  映像研究

給料日を描写する

・業務上「描写しなさい」とか「記述しなさい」とかいう種類の課題を出題しているから、描写とは何か、記述とは何か、両者はどのような意味では重なり合い、どのような意味では異なるのかと考えている。厳密に言えば「言葉で描写しなさい」と「文章で描写しなさい」も異なる。あるいは「説明しなさい」や「伝えなさい」などの課題文のバリエーションによって、微妙にその指示することのニュアンスが変わる。言葉は、あるいは文章は、表現であり得る。全ての言葉は表現なのか。表現ではない、伝達ではない、表出でもない、石がごろんと転がっているような言葉はあるかと考えるのはまた別の問題だ。描写だった。

 

・朝起きる。洗濯機を回してシャワーを浴び出て服を選ぶ。雨と靴の関係から久しぶりにダナーの靴を履くことを考えて太めのベーカーパンツ。白いポケットTシャツにユニクロの黒のカーディガンを着る。今シーズン初めてのウール。コーヒーを淹れ飲みパンを頬張りバスの時間に合わせて上着を羽織り外出したならばすぐに駅。まず銀座一丁目へ。ラボにベタ焼きをお願いしようと思うが開いていない。ここで何も確認せず「そうか定休日か」と勝手に判断するのが自分だ。銀座一丁目から淡路町へ。神保町方面へ歩き、途中のM銀行で多めにお金をおろす。G堂書店へ。Amazonの欲しいものに入れていた本を適正価格で見つけ、家族へのお土産になるかなと民藝のしめ縄特集も含めて5冊で数千円。そのまま神保町方面へ進みMのうどんで早めの昼食。月見山と野菜天が並ばず食べられて嬉しい。MS銀行の家族共有の口座に今月の生活費を入金。古書店BとK書店で、給料日であるところの今日遂に買おうと思っている本を見つけるがそれぞれまずまずの値段なのでスルー。その後S書店で適正価格のものを見つける。もしかすると人生で一番高額な本ではないか。定価35,000円税別が、25,000円税込ならばよいだろう。自分の業務の何時間分なのだろうとかつい考えてしまう。必要経費だ。持ち運ぶには少し重いその本を紙袋に入れてもらい、その古書店の2Fのドリンク券を頂いたから自販機のコーヒーを飲み、己との作戦会議。検索した結果、定休日かと思ったラボは11:00開店だったが自分が着いたのは10:50だったという事実が判明したので、神保町から銀座一丁目に戻る。ラボへ。入り口に「学割あり」の表示を見て、ベタ焼きをお願いしつつ恐る恐る学生を名乗り出る。学生料金に年齢制限があるW美術館のような例もあるので(憤っていない)恐る恐る切り出すと20%割引かれて良かった。銀座一丁目から有楽町で乗り換えてJRで御徒町へ。上野方面へ歩きサンリミットへ。先日シャツを購入したが、ずっとズボンも気になっていた。明日のイベント業務に備えてきちんとして見えるズボンを選ぶ。サイズに迷っていたら奥から違う形の物を出していただいたりもした。悩んだ末に腰がゴムのズボンを買う。御徒町に戻り秋葉原で下車して岩本町に歩きで乗り換え。都営新宿線新宿三丁目へ。この時点で大きな紙袋を二つ引きながら小雨も降り、しかし急いで小走りで消耗している。マルイメンのハミルトンでお願いしていた腕時計のベルト交換。これもまた明日のイベントに備えてきちんとして見える腕時計を準備。ようやく引き取りに行くことができてこれも給料日だからこそ、というのもどうなのか。この時点で15:00が迫りそろそろ職場へ行くか伊勢丹メンズ館をちら見するかと思いつつ前を通りがかれば、イベント営業で入店できなかったのは救い。隣のビルの無印良品に行きMUJIラボのズボンを試着しつつ、さすがに職場へ行かねばと東口に向かいつつ、とはいえルミネのアシュペーフランスなどちら見てしまう。電車に乗り一駅。職場へ。

 

・面談、準備、打ち合わせ、発注など。こうなるともう描写できない。肌寒く蒸し暑く汗をかいた一日だった。帰宅する最寄り駅から歩く夜道、ダナーで一日過ごすのが久しぶりだったから足と靴の間に違和感。そういえばこの靴は山に登るための靴なのだった。アイフォーンの万歩計が今月一番歩いたことを教えてくれた。約16,000歩。それでもそんなものかとも思う。去年の今頃に夜行バスであいちトリエンナーレに行った日に30,000歩近く歩いたことを覚えている。思い出しながら帰宅。家族が夕食の準備を進めてくれていて感謝と恐縮。そうして今日遂に購入した、福原信三『巴里とセーヌ』を開いて見る。

 

 

巴里とセーヌ (日本写真史の至宝)

巴里とセーヌ (日本写真史の至宝)

  • 作者:福原 信三
  • 発売日: 2007/09/01
  • メディア: 大型本