・カレンダー的に、サラリー的に連休であるところのこの週末。友人の山部員は連れ立って山へ山登りへ行く中、自分は新宿タウンにて通常業務プラスアルファ。業務において、少し先の予定を見通しているときに感じる「季節感」と、山登りをしているときにふと思う「季節感」とは、同じ言葉であるけれど全く意味が違います。色々な人が色々な場所で、色々なきっかけで感じる「季節」。ある人は「下半期決算」のことを考え、ある人はフライング気味にクリスマス・ソングをダウン・ロード。そしてまた別のある人は「猛烈にキノコが食べたい」と思い立って、今晩は「ナメコのみそ汁」にして、それを食べつつも備忘録を記す。
・何かに熱中することと、それにまつわる情報を集めること、もう少し具体的には「それをモチーフとして表現されたもの」を見たいと思うこと、がほとんど同じであるような人がいるような気がします。極めて回りくどい言い方で報告するのは、始終山のことばかり考えていると、ついつい「山」と書いてある本とか映像とかそういうものに手が伸びてしまう。もうこれは避けられないことだということです。そして「山」だけなら話はわかりやすくてよいのですが、せっかくだから的感覚で「森」にもなかなか興味があるのです。でも、ちなみにそれらと全然関係のない本にも手は伸びるのです。
- 『森の生活 (講談社学術文庫)』ヘンリー・D・ソロー
- 『新編 山と渓谷 (岩波文庫)』田部重治著/近藤伸行編
- 『星と嵐 (yama‐kei classics)』ガストン・レビュファ/近藤等訳
- 『森からの手紙―山の24か月と、友だちと道具と (Be‐pal books)』田渕義雄
- 『森のめぐみ―木と日本人 (ちくま少年図書館 28)』山本学治
- 『スピリット・ダンシング―リンゼイ・ケンプの世界』橋本ユキ/北折智子
- 『日々の地図』谷川俊太郎
- 『ユムゲキ100 ソウル市民』平田オリザ
- 『優雅で感傷的な日本野球』高橋源一郎
- 『熊から王へ カイエ・ソバージュ(2) (講談社選書メチエ)』中沢新一
- 『サブカル・ニッポンの新自由主義―既得権批判が若者を追い込む (ちくま新書)』鈴木謙介
- 『スペクテイター〈19号〉Whole Pacific Northwest Life Catalog vol.1』
・すっかり日が短くなった職場の帰り道。大通りのデパートメントのショー・ウィンドウには完全に冬物のコート。きりっとした寒さの中に「なんか毛足の長いものの匂い」と「なんかシチュー的なものを煮込んでみた匂い」のようなものを感じ取り、ああこれが冬の匂いだったじゃないかと思う今日この頃。そして今は秋の夜長の真っ最中。