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  映像研究

山ないし森、秋ないし冬

 
・カレンダー的に、サラリー的に連休であるところのこの週末。友人の山部員は連れ立って山へ山登りへ行く中、自分は新宿タウンにて通常業務プラスアルファ。業務において、少し先の予定を見通しているときに感じる「季節感」と、山登りをしているときにふと思う「季節感」とは、同じ言葉であるけれど全く意味が違います。色々な人が色々な場所で、色々なきっかけで感じる「季節」。ある人は「下半期決算」のことを考え、ある人はフライング気味にクリスマス・ソングをダウン・ロード。そしてまた別のある人は「猛烈にキノコが食べたい」と思い立って、今晩は「ナメコのみそ汁」にして、それを食べつつも備忘録を記す。


・何かに熱中することと、それにまつわる情報を集めること、もう少し具体的には「それをモチーフとして表現されたもの」を見たいと思うこと、がほとんど同じであるような人がいるような気がします。極めて回りくどい言い方で報告するのは、始終山のことばかり考えていると、ついつい「山」と書いてある本とか映像とかそういうものに手が伸びてしまう。もうこれは避けられないことだということです。そして「山」だけなら話はわかりやすくてよいのですが、せっかくだから的感覚で「森」にもなかなか興味があるのです。でも、ちなみにそれらと全然関係のない本にも手は伸びるのです。


・すっかり日が短くなった職場の帰り道。大通りのデパートメントのショー・ウィンドウには完全に冬物のコート。きりっとした寒さの中に「なんか毛足の長いものの匂い」と「なんかシチュー的なものを煮込んでみた匂い」のようなものを感じ取り、ああこれが冬の匂いだったじゃないかと思う今日この頃。そして今は秋の夜長の真っ最中。