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  映像研究

あるいは、記録/

 
・移動の記録。あるいは記録のための移動。それは12日の土曜日に業務後の新宿からの移動。同僚に「カーニバル…」と言い残しての有給休暇的な無給の休暇。連休初日によってなかなか混雑しているのだから、東京駅に移動したところで八重洲口からの夜行バスにより(やっととれたチケットだ/そして完全に満席だ)日付が変わる直前に西へ向けて移動。ポケットから取りだした『ボタニカル・ライフ』を読みつつ「マイ(はじまったばかりの)ボタニカル風ライフ」に思いを馳せつつ、揺られつつ、ipodは危篤中なのだからディスク・マンでは荒井由実がヘヴィなローテーション。西へ移動。


・13日(日)早朝に大阪着。実に10年ぶりでありつつ旅行としてソロで来るのは初・大阪は、

ビデオ・ランデブー:映像の現在<現代芸術創造事業> [メディア・アートの現在]
日時:1/10 (木) - 20 (日) 11:00 - 19:00 *入館は18:30まで/会期中無休 
場所:大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室
出展作家・ トーカー:谷川俊太郎/Johan Grimonprez/Charlotte Leouzon/イルコモンズ/
豊嶋康子/亀井文夫/Liselotte Wajstedt/Dee Dee Halleck/エリザベス・コールと小沢健二
岩淵拓郎/中村友紀/粉川哲夫/Pascal Beausse


・という展覧会を観に来たのでした。地下鉄で心斎橋に移動してモーニング的なものを食べたりしつつ開館を待って会場に移動。そしてしかし「大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室」という名称が(仮称)であることなどから完全に雑居ビル的な佇まいの(仮称かつ自称)でもあるような空間を想像して行ったのだけど(考えてみれば世にも失礼な話だ)本当にその場所が「大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室」であることにやや驚きつつ、コインロッカーにバック・パックを預けつつ、作品を鑑賞。


・ずっと観たかった『素人の乱』はやっぱりその出来事としてあまりにも面白く、あるいはまた『おばさんたちが案内する未来の世界』の予告編ver.としての『サウス』も簡単な言葉でつくられたリズムがここちよく、そしてメッセージは尚一層強く感じる映像だった。一方壁を一枚隔てた「イルコモンズの回顧と展望」展もぐるぐる歩きまわりつつインフォ・ショップの「info」の部分の各種書物なども積極的にパラパラする。そしてここで唐突にも年末に(全く個人的に/あるいは仕事の繋がりで偶然的に)「フェリックス・ゴンザレス=トレスのキャンディ」と「無買デー/禅タクロース」を同時に考えていた自分にとってのそのトピックスが、今まさに同時に並べられていることは、これは一体どういうことなんだろうかというようなことを考えていたせいで必要以上に歩きまわってしまったのだということ(宿題その1)。あるいは夜には、

トーク●「ラジオアートとセルフメディア」
トーカー:粉川哲夫:メディア活動家・東京経済大学教授
     パスカル・ボース:美術評論家 / パレ・ド・トーキョー客員キュレーター


・というトークイベントもあり、こういうものこそが久しぶりの「アフター・スクール・スクーリング」なのだと思う。今、自分ははんだづけがしたくてしょうがない。そしてトークに関しては特に後半の「ハイテク」と「ローテク」というキーワードについてのトーカー2人の解釈(の違い?)が興味深く、「ある種のハックが可能であるところのラジオ的なもの」に対して「携帯電話にまでなると分解しても何もわからない」のならば、それは全く違うことなのか、そうでもないのか、もしもそうであるのならば…とかなんとか考えつつ(冬の大阪ってこんなに寒かったっけ…?)予約していたホテルに移動。荻窪メイツのIGくんオススメ(?)の『ホテル味園』のハードコア・廃墟系ゴージャス(完全に良い意味で)な空間デザインにもビールにも酔っぱらいつつ、旅行先の夜は更けます。