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  映像研究

熱が消える、山の記憶

・202107230851。朝に自分のデスクで書くことから始めてみる。色々な夢を見たような気がする。5時前に起きた。寝る前には39℃という最高体温を更新してこれはもうだめだと思って何も考えずに服用する間隔を無視して解熱剤を飲み眠気に任せて横になってみた。起床するとすっきりしている。検温すると37℃と少し。これが副反応。しかし職場の方が「翌日もう一度38℃の波が来た」と話していたから気は抜けない。

 

・いつもは起きていない時間にやることがない。どういうリンクか忘れたが、一度お目にかかったことがあるものの殆ど知らない知人あるいは一方的に知っているかもしれない方(ということで適切か)のタイムラインを見てちょうど同じタイミングでワクチン二回目を摂取していたことを知る。その方が休日の朝に入浴することの良さを書いていたから影響されて朝風呂に入ることにする。湯船に入れば汗が出る。汗が出てもワクチン成分は流れ出してしまわないのだろうかと子供電話相談室のような発想。

 

・少し前に作成したカレンダーによると7/23は「ワクチン後」とメモがあり×の印がついている。本来作業ができない筈の日に少しでも作業を進めればその分計画は前に倒れる。数日前に面談した先生に「序論あたりは早速書けないものでしょうか」と言われ即座に「急には書けないのではないでしょうか」と返しそうになるがしかし書けないと思っているのは書けないと思っているからだとも思う。そのことの気づき。前倒しの原理を試みる。そうして今日は少し作業を進められそうではある。

 

・昨日熱にうなされてかどうかわからないが山の記憶が蘇った。梅雨明けのこの季節には南アルプスへ向かうことがあった。高尾に住んでいた頃は南アルプスをすぐ近くに感じていた。高尾は南アルプスの玄関だと感じていた。裾野の角度が少しずつ緩やかになり角度0℃になる際の場所だと感じていた。しかし日記を辿れば、正確には、杉並に暮らしている頃に、南アルプスに行くようになり、南アルプスに吸い寄せられるようにして高尾に引っ越した、という順番だった。それは2008年のこと。それほど昔ではないと思う。なぜならその暑さや光を覚えているからだ。

 

・購読しているブログでも偶然にも山を話題にされている方々がいる。それはこの季節の山の圧倒的な輝きに拠るのだろうか。光、輝き、眩しさ、について数日思っている。それは単純に気候に拠る。中断。

 

 

・202107231728。作業を中断したタイミングで再び三度書いても良い。それは中央図書館で作業していた頃の作業=生活のサイクルでもある。2017年から2019年までの夏の思い出。

 

・昼食に家族が制作したパンチェッタを大胆に使ったカルボナーラを作り食べて、ざざっと作業をして、スパイスのジュースなど飲み適度に休憩をしながら、タイムラインに流れて来る様々な事象を適当にやり過ごして、業務連絡に返信をして、気づいたら夕方だった。ベランダを見れば、新しいミニトマトが赤くなっている。まだ明るい。

副反応

・202107221518。自宅のリビングで書いている。二回目の接種から24時間が過ぎて現在熱は安定的に38℃台。摂取した腕はとても痛い。解熱剤あるいは鎮痛剤は3回飲んだが劇的に効く感じは無く汗をかけないから熱が下がらない。寒いのか暑いのかよくわからない。インフルエンザに少し似ている。これは副反応。これが副反応。

 

・それでもせっかく家にいて自由な時間があるからと読書少し論文作業をする。作業をしているとちょうど投稿して掲載された学会誌が郵送されてきたからぱらぱらする。気になっていた採択率を真っ先に見てしまった。最後の修正が反映されていない箇所があり残念だが仕方がない。いずれにせよ自分が書いた文章が形になることは嬉しく勇気づけられる。励みにして続けよう。

 

・ベランダの窓から見える緑が鮮やかで、それを見るためにこの部屋を借りて生活しているのかもしれなかった。特にこの季節の明け方や夕暮れの感じは良い。できることがないからただ風景を眺めている。

 

・昨日の夜熱にうなされながらインターネットオークションを彷徨っていて(言い訳)ポリエステルのゴールドのシャツを購入してしまった。いつ、どこで、なんのために着るのだろうか。つるつるしたシャツを着たい。本当はそのようなを服を着て夕方から酒場に出かけたい。いつかのための買い物あるいは少し早い自分への誕生日に。

 

・ゴールドのシャツを思わず購入してしまったのは風景に黄金を見たからかもしれない(言い訳)。昨日の夕方駅から自転車で帰宅するときの川沿いの道の光景が美しかった。サングラスを通して見るとコントラストが高く、光がそのまま暖色の調子に変化するように感じた。強い眩しさとは異なる光の受け取り方がある。

 

・そんな風景を見る代わりになるような映像はあるか。

 

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ワ(二回目)

・202107211320。暑さを避けて調布の猿田彦に辿り着く。スタンプカードが一杯になっていたから普段頼まないようなスペシャル感のあるコーヒー(ハワイ)を注文する。

 

・今朝は一瞬職場で来週からの準備をした後に本社ビルという所で例の接種の二回目。前回が6月21日だったから、ちょうど一ヶ月後ということになる。数日前に摂取を済ませた何人かの職場の方から事後の様子や対応など聞いていたから心の準備はできている反面かなりの高確率で到来する副反応に対する恐れは一回目よりも大きい。接種後に最寄駅で普段あまり食べないカツ丼を食べ(夜以降食欲がなくなっても充分な栄養価の高い食事をと考えた)、連休前に各種金融機関で出し入れして、そして今。喫茶店で珈琲を飲むこともしておきたいと思った。明日と明後日はもし発熱しても自宅で療養すれば良い。そうしたスケジュールが許される幸運。

 

・少し前に何かのラジオのアーカイヴ的な動画でいとうせいこうが「男性も日傘を」と話していて、なるほどそうか、と考えて、実際のところ徒歩で長く歩くことがないから日傘を差すことはないが、取り急ぎ、自転車で走る時にはサングラスをかけるようにしている。2016年の誕生日に家族と買い物に行った際に頂いたサングラスを少しずつだが照れずに日用品としてかけられるようになってきた。目に受ける日差しを遮るだけでも疲労が軽減されるという情報を何かで読み信じている。さらに今日は帽子も被り、さらに先日購入したCOOHEMというところのカーディガンを着ている。「暑いから纏うものを少なく」という発想を「暑いから日差しを直接浴びない」という発想に転換してから景色が変わった。冷房も迫り来るから薄手のカーディガンは良い。最近は出番が少なかったkolorのカーディガンもこの夏は時々羽織っている。

 

・ワクチンを摂取してから効果を発揮するまでには「二週間」という情報を読み、8月上旬のことを想像する。オリンピックは開幕し閉幕するのか。夏は暑くなるのか。考えても見えない。作業のために中断。

 

・202107212229。追記。順調に熱が上がり腕の痛みも一回目とはまったく違う次元という感じがする。寒気を感じると聞いたから枕元に着替えを置く。2016年の初めにインフルエンザになったことなど思い出しながら。痛み止めを飲んで寝ることを試みる。

エアコンをつける

・202107202001。今日の作業を終えるタイミングで書いても良い。久しぶりに一日家にいた。10:00から昼休憩を挟んで午後15:00くらいまで友人とオンライン勉強会。引き続き写真史について考える機会。夕方は少し業務の作業を挟んで論文作業。各種のニュースに意識を持っていかれそうになりながら、一日を終える。

 

・エアコンの冷房を今シーズン初めてつけてみた。熱中症の危機を感じるほどではなかったけれども早めの対策として。室外機からの熱風がベランダの植物を襲うから使用は最低限で。扇風機と小型サーキュレーターも並行して動かしながら。途中で水浴びしてもよかった。いずれにせよこの時間(20:00)になるとかなり涼しい。

 

・7月20日という日付は、中学生や高校生のような者ではなくなった今も、夏休みの始まりの日あるいは学期の終わりの日として認識されている。あさがおの鉢を抱えて帰るようなことをした記憶はないが何かで見たイメージによって体験したかのような気になっている。通知表を父親に見せるときの感じはまだ覚えている。褒めるのが下手な人だったのかもしれない。含みを持った褒めている風の反応の嘘に子供は敏感だから落ち込むことがあった。しかしそのような落ち込みは一瞬で消えたのではなかったか。特に夏ならば暑さや眩しさと何らかの楽しげなイベントですぐに景色が上書きされた。

 

・夏の東京。大阪。岡山。蓼科。それぞれの記憶を少しだけ思い出しながら。夏の色々な段階を想像している。去年の夏の象徴的な一日の日記を辿ってみる。それはとりたてて大きな出来事のない8月3日だった。ピチカート・ワン『前夜』を聴きながら一人ドライブした記憶だったが日記があることによりそれが記憶の捏造だということを知る。ソフトな捏造。あるいは創作。その日からもうすぐ一年が経つ。

 

 

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