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  映像研究

私の声(風邪)

・202312152120。帰宅する京王線で書いている。引き続き風邪と二人で生きている。なかなか離れていってくれない。その滞在する風邪の様相の変化。喉の不調を感じつつも根本的な治癒に至らないのは、現在自分が担当している主たる業務が個人面談であることによる。言葉の数を減らして声の量を下げようとも完全に沈黙することはできない。思わず盛り上がってコメントしてしまう。結果的に、喉が不調であるにも関わらず、いつよりも喉を酷使している。声の歪み(ゆがみ)や歪み(ひずみ)を受け入れる。ヘリウムガスを吸ったように自分の口から発せられる声の様子が変わることを観察している。その声の質感。目の前の人に届かずに頼りなく不時着する紙飛行機のような声。