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  映像研究

夏の中心(金曜日)

・あとから書いておく記録。あとから思い出したならばこの日が夏の中心だったと感じるのではないか。あるいは縦走のようにピークをいくつか通り過ぎる夏の一枚の記念写真。基本的にはずっと家で作業をする何も特別ではない日。

 

・午前中は家族を車で送る。帰る途中のコンビニで友人が掲載されているという雑誌を手に取る。いつも気の置けない会話をしている友人が雑誌のような形式の中で紹介されていると不思議な気持ちになる。自分の身近には良い仕事をしている友人知人がいる。リスペクト、という言葉以上に気持ちを表す適切な語がない。あるいは「ラッキー」と思う。

 

・引き続き文章を書く作業をする。ざっと書く段階から次に進めない。「これじゃないな」と思いながら書いている。いくつもの入口をラフに描き、どれも道筋として機能しない。それでもいくつかセンテンスのようなものを作る。

 

・昼食はレトルトのソースをかけてスパゲティ。食べながらAmazonプライムで『きみの鳥はうたえる』を流してみた。映画館で見たけれども、そういえばこれは夏の映画だった。いくつかのシーンを具体的にかなり鮮明に覚えていた。見返してもやはり函館の平たい地形のイメージが印象に残る。夏の風景を写した映像を見ることはなぜこんなにも良いのか。

 

・カレンダーの8月6日の箱には「レジャー?」と書いてあって、本当ならば(何が本当なのか)「資生堂企業資料館」という施設に行く必要から静岡方面にドライブしてあわよくば海の見える場所で一泊、などと考えていたのは半月以上前だった。半分は準備ができていないこと、もう半分は自粛を理由にキャンセル。そうしてこの夏の唯一のレジャーの計画は流れた。行ったことのない掛川の風景を想像している。

 

・明日は約一週間ぶりに都心に行く予定。車で行くか電車で行くか。台風なのか。