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  映像研究

「エアポケット」

・春の記録。「エアポケットのような一日だった」と書いてみて、それは業務の繁忙期から自分の作業へと移行する谷間の、ちょうどその窪みきった地点にある空白の時間のイメージ。自由を感じている。自由は相対的かつ絶対的な感覚である。たとえば文章を書いている時間は、書くこと自体に確かに拘束されているが、同時に自由である。自由でなければ文章を書くことはできない。そういうことを考えてもいた。

 

・家族と病院に行く予定があり(not風邪症状)、待合室の本棚にあった『アドルフに告ぐ』を手にする。生きていればいつか読むだろう、と考えていて、しかし一度も読んだことのない重要図書というものが自分にはある(映画も)。二巻まで読んだところで予定が終わり、2022年に戻ってきた。続きは近く全巻セットを買って読もうと思う。

 

・その後車で小金井方面へ。家族の用事を待つ間に昼食にラーメンを食べ、散歩しながら古書店はてな倶楽部」「古書みすみ」の本棚を見る。車で実家と往復するときに通る新小金井街道を歩くことは普段無い。大学生の頃はこの近辺を歩くこともあったけれども。そう考えていくつかの曲がり角の感じに何かを思い出しそうになる。写真は撮らない。

 

・帰宅してオンラインでの業務および会議。その合間に片づけ、の前段階。この一ヶ月ほどのあいだに「買うだけ買っていた本」が積まれており、それらが自分の研究に必要な図書なのか、エンターテインメントなのか、雑学的な何かなのか、振り分けるなど。昨日更新された「OVER THE SUN」を聴きながら。

 

・夕方におつかい。ホームセンターとスーパーへ。せっかくだからと地域の大型書店で雑誌コーナーを一周する。男性ファッション誌、文芸誌、ライフスタイル的な雑誌やアウトドア製品のカタログ的な雑誌など、手にしてパラパラするが、現在の世界における自分の知らないことが多く掲載されていて、なおかつ何らか自分を活気づけることになりそうな「VOGUE」を手に取ってみる。その棚の周辺の雑誌の表紙の全てに「Y2K」という語が書いてあったのも印象的だった。

 

・少しずつ風景は変わる。家の前の梅の木の(自分の)開花予想が明日だった。