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  映像研究

こっそりと出会う、あるいは出会わない

 
・久しぶりの備忘録は久しぶりすぎて、まるで備忘録としての機能を果たさない、そのような言葉は一体なんでしょう。しかし色々なことはある。ちゃんと、出来事は起きている。半分眠りながら家を出て、業務において可能な限りの「何か面白いこと」を試みたならば、半分眠りながら(凍りながら)家に戻る。そのとき、その場所で起こっている出来事。



・業務におけるおしゃべりと、つぶやき、あるいはつぶやきを考慮した思考、そして何らかの(社会の/世間の/経済の/トレンドとしての)ムードによって、言葉はいっこうに蓄積しないような気がしている今日この頃。この「蓄積しない」かんじとは一体なんでしょう。そのような意識を面白いと思い、まさしく現代らしいと思うのならば、全く取り留めのない備忘録も、それはそれで、今を記録する方法としては有効であるかもしれない。



・先週の23日(土)はその前日の金曜日の夜から高速バスにて大阪へ。『OCA!大阪コミュニティアートシンポジウム/アートの力を信じる』というイベントへ行く。小沢健二という人がスカイプで参加するイベントとして注目されつつ(そしてそれはそれとして興味深く聞きつつも)自分としては「ココルーム」という場所を、一瞬だけれども直接訪れることができたこと、そしてその周辺を歩くことができたことが非常に大きかったのでした。そして谷川俊太郎という人が話しているのを生で聞くたびに、同じ性別の人間として、何か嫉妬のようなものを感じざるを得ない。「文化系」とはあのような状態を頂点とするのだなと。



・大阪から帰ってきた興奮も覚めやらぬ間に25日(月)は業務終了後に職場近くの「Cafe★Lavanderia(カフェ・ラヴァンデリア)」にて、雑誌『オルタ』の打ち上げに参加する。あけましておめでとうな方から、お久しぶりの方、そしてオンラインですれ違ったことがあるだけの「はじめまして」の方まで。パーティーの夜は更ける。前半は誰もが誰か、何らかのインパクトを受けている「hihumiyo.net」の話題。そして後半は「twitterとコミュニケーション(主にその弊害)」についてのわりと真面目なディスカッション風の話題まで。当然答えが出るはずもなく夜は更ける。



・そして日付変更をまたいだならば昨日は27日の水曜日。大阪ツアーでひょんなことからお知り合いになった母校の講師の先生とのつながりで、大学時代に非常に印象に残る授業をしてくれた先生とほとんど10年ぶりに再会する。世田谷区某所のカフェにて数時間の、ミーティングとも駄話とも言いがたい、普通の面白い会話をする。時々自分が「学生のような」立場におかれることは本当に重要だなぁと思う。普段上司はいるけどいないような職場で業務を行っていると尚のこと、突然「どう思う?」と振られてどっきりすることとか、必要だなぁと思います。



・そのように当たり前のように日々は動いている。早く暖かくなることを切に願いながら、山の裾野の夜。