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  映像研究

最高気温がそれほど最高でもない件について

 
・例えば確か村上春樹がエッセイで「夏も終りに近づいて半ズボンから長ズボンを履かなきゃいけないような季節になると『良いことなんてもう何もないんじゃないか』という気持ちになる」というような内容の文章を書いていたと記憶しているのだけれど、そのように思う気持ちが本当によく理解できる、今年も、センチメンタルな夏の終りの季節が(予想より早く)やって参りました。前のめり気味にストールを巻き始めるオシャレピーポーを恨めしく見つめる8月末。最高気温は25℃。それ全然最高じゃないじゃないか。


・夏休みの宿題的な仕事を日々の業務の合間に何とか送り届け、職場では日々映像とテクノロジーについて考えている。そしてipodのイアホンはたった半年で破損し(自分の使い方が極端に乱暴なのだろう、な、多分きっと)、あるいはimacをこのタイミングで購入してみるのはどうだろうかと思う。読書もしまくりたいが、映像を撮影しまくったのち編集しまくりもしたい。そのような夏休みのような素晴らしい9月を迎えるべく今はじっと業務&準備。とりあえず差し当たってはブック・ファーストでちら見した最近出たであろう雑誌『談』の最新号を読みまくりたい。4月のトーク・イベントがとても面白かったもので



・22日(金)は残業終了後に着信をかけ直した結果、某小金井に移動。数日ぶりの友人店舗は順調に完成に近づいていて驚き(というのも失礼な話だけれども)、内装についてのニュアンス提案をした後働いてもいないのに台湾料理屋で乾杯。乾杯した勢いが余って、日付が変わるギリギリに小金井の隠れ家的珈琲店にもお邪魔する。食事&お酒の後に嗜好品のような贅沢な珈琲をゆっくりといただく。


・近況は、いとうせいこう&POMERANIANS『カザアナ』が夏の終りのヘビーローテーション。「あいことば」は、ベスト・オブ・J-POP in 2008 summer。ヤン富田から連なる大人のためのJ-POPにもなかなか見合った年齢になってきたようにも思う今日この頃。しかしかつては「逆にこういう余裕のある姿勢の音楽も良いよね〜」とか言っていたように思うのだけれども、今現行の音楽を(よく知らないなりに)考えてみたときに、それは一体何が「逆に」だったのかと考えたりしなくもない。そして例えば、ドゥーピーズ、とかが出ていた90年代半ば、その「逆」に存在した(ような気がしていた)必死な自意識系の表現、みたいなものは、今は、どこで、どうなってしまったのだろうか、などとも考えたりしなくもない。