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  映像研究

風景(夏期休暇中)

・夏期休暇中。

 

東京都写真美術館へ。「風景論以後」を鑑賞することが目的だった。入口で年間パスポートを購入する。3月までおよそ10年にわたって学生証の恩恵にあずかってきたが今年度は晴れて大人になった。この10年で自分の感覚的には美術館の入館料は倍くらいになった。大人は考え計算する。必要に応じて年間パスポートも購入する。

 

・「風景論以後」は清野賀子の写真を見ることが大きな目的だった。プリントされ額装された写真を見ることからしか考えられないこともある。1999年のシリーズでは風に吹かれるように僅かに揺れていた視点が、2002年のシリーズでは静かに固定されているように感じる。その移行とその連続について、考えられるだろうか。

 

・映像作品が多いという情報を知りすべては見られないかもしれないと思っていた。偶然上映開始の時間に立ち会った『略称・連続射殺魔』を見始めたら見終えてしまった。1960年代後半の日本の各地の「風景」は、ある意味では現在とさして変わらないようにも思える。たとえば人間が服を着て歩いている横を四輪の車が追い抜いていく様子を見る限りでは。

 

・他の展示も見て図書館で資料を調べる。図録を購入してPOSTに立ち寄り恵比寿駅から新宿駅へ移動。「風景」のことを少し気にしながら。

 

・上野の東京都美術館へ行く計画もあったが、断念して伊勢丹のメンズ館を上から下まで。決して購入することのない吊るされた服に触れることで心身の緊張を解く。次の季節をぼやっと思いながら色や素材や形を感覚しても言葉にする必要が一切ない。一方帰りに立ち寄ったbshopでリアルなクローズを購入する。mandoのパンツ。去年購入した物の色と素材違い。これはこれでとても良かった。ダークグリーンと教えて貰った服はグレーにも見える。気づけばさまざまなトーンのグレーの服を手にしている2023年。

 

・調布で途中下車して中央図書館。稲城の図書館にはない本を検索して問い合わせる。北野エースで「てぐみ」の小瓶購入。家にあった桃を食べながら飲みたいワインとして思い出した。

 

・帰宅して家族を待ち近隣の入浴施設へ。夏の夜は長い。夜が長い限りでまだ今は夏と思えた。桃のカプレーゼとしゅわしゅわした「てぐみ」。「てぐみ」はスパークリングワインとも違う独自のカテゴリと思える。鰹とパクチーのサラダにはスーパーで購入したマスカット・ベリーAのライトなワイン。最後に家族がきゅうりの炒めものを作って出してくれたことは覚えている。意識を失う。

 

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