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  映像研究

2009年の(断片的な)夏休みの備忘録・その3(ストリート編)

 
・7月28日。火曜日。休日。だから夏休み。曇り時々雨/曇り時々晴れ。この七月後半を象徴するような世にも不安定な空模様だけれどもとりあえず外出。業務に必要なことでもあるしということで、お茶の水レンタルショップ『J』へ向かう。各種教育的な映像ソフトを色々とレンタル。せっかくなのでついでに溜まっていたクーポンで自分用に音楽ソフトも色々とレンタル。主にJ-POP。ハナレグミあいのわ』とかASA-CHANG&巡礼『影の無いヒト』やらA.K.I.PRODUCTIONS『DO MY BEST』に関してはJ-POPなのかどうかわからないですけれども(「ヤン富田柄谷行人モーニング娘。」ってなんだ?)他にはつい手に取ってしまった『細野晴臣の歌謡曲~20世紀BOX』など。これぞまさにJ-POPクロニクル。



・その後神ブラ(神保町をブラリ)の途中に某古書店にて「今まさに読むための本」として、高祖岩三郎という人の『新しいアナキズムの系譜学 (シリーズ・道徳の系譜)』という本と、陣野俊史という人の『じゃがたら』という本と、北野圭介という人の『映像論序説―“デジタル/アナログ”を越えて』という本の合計3冊の本を適当な金額で購入。「適当な金額(not 100円均一)」は自分へのプレッシャーでもあるのです。ちなみに「じゃがたら」についてはちょうど今読んでいる『ストリートの思想 転換期としての1990年代 (NHKブックス)』に登場していたので、ちょっと詳しく知りたいなぁと思ったのでした(そういえば『J』でCDもレンタルしてみた)。



・そんなわけで『ストリートの思想』を読了。楽しく読めた。基本的に90年代が10代とぴたり重なる自分にとっては、90年代(特に前半)に起こっていた「文化=政治」的な状況というのは実はあまりわかっていなかったのだということがわかった。特に序章で「ストリートの思想」を「オタク的な思想」とは違ったものとして定義しているところが興味深い。しかもそれを定義する基準のひとつとして「身体性」が挙げられていたのだから、これはかなり最近の自分の関心と重なるところが大きい。それからあえて(?)音楽やファッションやあれやこれやを「サブカル(チャー)」という語を使わずに「ストリートの思想」とすることで、趣味指向の問題ではなく、具体的な場所性が浮かび上がってくるようなところも面白いと思う。



・といったような意味?で個人的には「マウンテンの思想」というものも考えられるのではないかと思ったりしている。富士山に詰めかけることの先にある「マウンテン」。