&

  映像研究

サンタクロースが本を届ける夢/会談あるいは会食

 
・朝起きてテーブルを見ると昨日何となく気になってアマゾン的なインターネットで購入したことによって届けられていた宇野邦一という人の『破局と渦の考察』という本が置かれていて、昨日酔っぱらって帰宅したことを思いだしつつ、思いだしつつ思いだせないのだからそれはまるでサンタクロースのプレゼントを開けるような気持ちで取り出して、二日酔いのまま読む。夢みたいな文章から始まって「あれ?これフィクション?買ったの失敗?」と思って読んでいたら、それは「内藤礼」という人の作品?インスタレーション?について書かれた文章?のようだった。二度寝。起きてまた読む。完全に自分のトレンドとぴったり合うような書籍を引き当てられた時(「引き当てた」って感じ)、少し震えつつも、しかし「本を読む」ってそういうことだよなと思う。まさに昨日考えていたような「ドキュメント」について、あるいは「映像」の特性について書かれた、しかも文章の形式自体が、ある読み方を指示しているようなところもある文章。主に2000年代の前半に書かれたテキストをまとめて2004年に出版された本であるようだけれども、しかし『破局と渦の考察』という題名の書籍を2011年に読む、というのも、そういうことに過剰に意味を見つけようとすることもちょっとアレだけれども、やっぱり少しは考える。



・夜吉祥寺にてSMDくんとRくんの3人で会談。料亭風(あくまでも風)の空間演出デザインが施された「鳥良」にて会食。目前に迫った(と思っておいた方が良い)フェスティヴァルと、そのフェスティヴァルを構想した経緯について今一度考えさせられる夜。美術、広告、その他。みんな色々な方向から考えている。あるいは考えることを考えている。実直に、時に享楽的に考えて行動している。そしてまたどこまで、自分ではない人の言葉に耳を傾けることが出来るかどうか、ということに関しては、誰もが誰か、今年の3月以降に、問われている、あるいは結果的に、鍛えられている、というようなことを思う。