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  映像研究

2009年夏(夏休みではない)の、ストイック/簡潔な備忘録・その5

 
・8月1日。土曜日。曇り。朝は少し肌寒い。昼間はぬる暑い。そして今日からはとうとう8月。だけれども全然夏って気がしない。梅雨みたいだ。なんでだ。休日ダイヤの通勤はスムーズ。ベルクで朝食。業務。業務終了後は山部部長&SP君と新宿のローレルというちょっと山小屋的なニュアンスの喫茶店にてマウンテンのミーチング。学生かと尋ねられる率NO.1のトリオ・THE・マウンテン、で臨む今回の山行の詳細を打ち合わせる。ミーチング終了後はLUMINEの「本屋一番」にて、目に留まった服部文祥という人の『サバイバル!―人はズルなしで生きられるのか (ちくま新書)』という新書を購入してみる。電車で読む。あまりのサバイバルぶりに読んでいて辛くなる。しかし徹底したテクノロジーに対する態度は「コンセプチュアル登山」と呼ぶに相応しいアクティヴィティだとも思う。決して真似しませんけれども。


・自分の年齢のディケイドのポイントまでちょうどあと一週間だ。昔90年代カルチャー的な何かの雑誌で、(確か)スチャダラアニとピエール瀧YO-KINGが「今年30歳になった対談」をしていたことをふいに思い出した。確かその対談で3人の誰かが「30歳になる一週間前から寝られなくなった」というエピソードがあったような気がするのだけれども、確かめる手段はない。そしてしかし自分は今のところそのような気配は全くない。パーフェクトにバタン&キュー。何となく「その日」を、山伏修行体験で滝に打たれてみたりする等のちょっと変わった過ごし方で迎える計画もあったのだけど、どうにも業務が山伏的に忙しかったので、結局普通に山に登ることになった(それでも登りはするのです)。そういえば、友人のひとりはこの夏を農家へのホーム・ステイで過ごすという。超越することも、崇高なものに触れることも、難しい。そのようなことを確認する、噛み締めつつ夏の日々。



・8月2日。日曜日。曇り。確かに曇っています。時々雨も降ってきます。6連勤の5日目だけれども、そんなに自分を追い込んでも誰も何も得をしないので後輩に頼んで明日はPM出勤で調整。サービス業の「サービス」が自己目的化してしまうことを、適当にはぐらかすことが結果的に程よいテンションを保つために有効な方法だったりするはず。と自分に言い聞かせたりする8月の日曜日。ベルクで朝食。早稲田文学フリーパーパーをパラパラしながら、モーニングプレート。


・業務終了後は戯れに(買えやしないけど)新宿駅界隈のセレクト的なショップで秋冬物第一弾を目当てにウィンドウ・ショッピング。特にURBAN RESEARCHでは毎シーズンチェックしてしまってる「kolor」の新作を観賞する(買えやしないので)。試着した「微妙に丈が短めなのかな?」という雰囲気のチノパン風のズボンは「9分丈」だったという世にも悲しいエピソード。可愛らしいブルゾンは10万円オーバーで2000%買えやしない。でもせっかくなのでカタログをもらう。きれいな紙にきれいな洋服のきれいな写真が載っているカタログ。目的のための行動を優先している生活の中で、全く脈絡のない妙な色や質感の衣料品に一瞬心奪われる幸福。その後帰りの電車では読書できず睡眠。家ディナーはトマトソースのパスタと、トマト。