&

  映像研究

毎日20回くらい聴いている。

 
・聴いている。ハナレグミの『光と影』を聴いている。ここ数日のことですけれども、確かに毎日18回くらい聴いている。初めは「おお、なんかちょっと良い曲かも」とか程度に思っているうちに、すっかり相当なヘヴィー・ローテーションになってしまった。KARAOKEで歌えてしまうくらいに口ずさめるようになってしまった。ちなみに何のコンセプトもない当ブログですけれども「何となくJ-POPについて書くのはどうも…」という正体不明の90年代コンプレックス/ロッキンオン的なものコンプレックス、があったりなかったりする中で(しかし一方J-POPについて書いているものを読むのは好きなんですけれども)しかしこの曲に関してはせっかく「何かの琴の線にひっかかった」的な感覚が消えてしまわないうちにと、思わずメッセージしたくなってしまったのでした。


・気分的なものなのか年齢的なものなのかわからないですけれども、ここ数年の自分にとってのJなPOPの「良い曲」の基準は「ああ普通に良いメロディだなぁ」と「おお少し面白い歌詞だなぁ」くらいのもので、何と言うか「あ、本気の人発見」みたいな感覚はなかなかなかったように思う(そういう意味ではハナレグミの1stとかも「良いメロディ」かつ「少し面白い歌詞」みたいなものだった/主観です)けれども、『光と影』はなにしろ「光」と「影」っていうくらいのものなので(?)これは相当にシリアスだし、そうかといってありがちな「スタンダードナンバー・プレイ」的もの(ベスト盤が溢れかえった果ての/主観です)でもなく、ただ「強度のある表現」の結果として、宗教的なものとギリギリ近づいてしまうようなJ-POP(あくまでも/だからこそ/J-POP)で、そういうものは自分が覚えている限り、小沢健二の『ある光』とか(神様はいると思った!)中村一義の1stとか(ああ、すべてが幸せに!)なのですが、そういう意味で「億千万の光と影/今から逢いに行くんだぜ」も、何というか、かなりきてるなぁと思う(偉そうですが/主観です)。


・映像がまた特に意味がなくて良い。道ばたで滑稽な踊りを踊るみたいな映像が好きなのです。そして闇から光へ。しかし途中からどうしてもハナレグミが「ひょろっとした/変なフレームの眼鏡をかけた/変な帽子もかぶった/爬虫類系の顔の/前歯が見えがちな/音楽をやっている/友達のO君」に似すぎていて、今ひとつ敬虔な気持ちとかにはなれないのだけれども、まぁそれはそれでしょうがないし、そしてその方が却って良かったのかもしれないとも思う。