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  映像研究

ある日。夜桜。翌日はホームセンターと気の早い素麺。

 
・ある日。そのある日は続いていた。10日の金曜日は「南伊豆バックパッキング」という名の自主トレから帰って、そのままホームタウンにて山部メンバーと今シーズン二度目の花見(夜桜ver.)に向かう。「中央公園」という名前のどこの街にもあるような適当な名称の公園は、しかしながらなかなかのお花見スポットで、子供の頃の記憶によれば提灯なんか出ちゃったりして、恐らくは週末の夜(フライデーナイトだ!)ともなると近隣の大学の学生なんかも集まってきちゃって「ちょっとヤバいんじゃないの〜」的な世にも愉快な光景になるのではないかとワクワクしながら現地に向かった。



・誰もいない。いや正確には街灯に浮かび上がった3人くらいの高校生くらいの人間がアイスくらいの何かを食べているだけだった。そしてすぐに自転車で帰っていった。一方我々は全力で準備万端の大人5人と発熱でテンション高めの幼児1名(子供ってなんで熱があると/あるのに元気なんだろう?)。黙々と準備をする。必要以上にブルーシートを広げ、必要以上の食材を土鍋に突っ込んだりして、必要以上に安室奈美恵なバック・グラウンド・ミュージック。街灯に浮かび上がった桜、ビールとチーズ。そしてカセットコンロには寄せ鍋。最初で最後の飲酒できる花見2009、はこのようにして幸福に過ぎていく。ほどほどな時間にY邸に移動して二次会。



・ある日。またはある日の翌朝。結局Y邸にて起床して「何かホテルの朝食っぽいものが食べたい!」と思ったものだから、僕らにとっての「THE3名様」のロケーションだった駅前のファミリーレストラン「J」へ、一瞬仕事だったY君を置いて部長とWちゃんと3名で向かう。その途中どんな話の流れか覚えていないけれども「マス・メディアにとって都合の良いものとして作られた流行の言葉を、ボキャブラリーの乏しい(Wちゃんのストレートな表現だと「頭の悪い」)一般の人が内面化した結果として、全く不本意なカテゴライズをされることがあるが(往々にしてあるのだが)それは本当に不本意であるばかりではなく、単純に迷惑だし、かといって固有の事情を詳しく説明するのも面倒かつ馬鹿馬鹿しく、そう考えると何というか偉そうな言葉だけれども、そういう言葉を作ることは「民度」を下げる要因とすら言えるのではないだろうか」というような話題で盛り上がったのは、一般的に今現在「ニート」とか言われ兼ねないWちゃんと、一般的にここ最近「草食系男子」とか言われないかとヒヤヒヤしている自分です。



ファミリーレストランにてモーニング的なもの食しながら「さて、今日どうしよっか」と相談した結果(この時点では「山菜を採取しにいく」みたいなプランだってあり得たのだ)として、実家の実家car(ジッカー)でDIYの聖地(サンクチュアリ)ホームセンター「ドイト」に向かって、高尾の家のために「野菜の苗と鉢と土」をまとめて購入するのを手伝ってもらう。「へ〜ミョウガって!へぇ〜…こんなふうに、へぇ〜」と喜んで物色していると、どうやら年齢以上にやんちゃなヤングだと思われたようで、親切なおじさんに笑われながら「ミョウガ」について教えてもらった。どうもありがとう。



・野菜の苗と鉢と土をまとめて購入したのち「こんな初夏みたいな陽気なのだから冷たい麺が食べたい!」と思って、思いつきで「ひばりが丘」の住宅街の隠れた蕎麦の名店「たなか」へ車を走らせる。しかしこの日は(この時間は?)お休みだったので、再びY邸に戻って少し気の早い素麺を食す。夕方には解散。まるで「ゴールデン・ウィーク」?あるいは「ロング・ヴァケーション」?と言い合いながら解散。ある春の晴れた日の休日について。