&

  映像研究

移動する。

 
・猛烈な雨、ゲリラ豪雨。何だか日常的なものであるはずの「雨」だのに、世にも大変なことになっているみたいだ。あるいは、光、雷鳴。雷が毎晩のように炸裂する日々はSF的な世界だ。そういえば、昨日ラジオ(J-ウェーヴ)を聴いていたら、外で雷が光った瞬間に、パーソナリティも「あ、今、すごいですね」と言ったものだから、東京の空は、荻窪も、高尾も、六本木も、繋がっているのだということを、このような状況において、強く感じる。



・夏の終りの備忘録は、27日(水)。佳境に近づいたサマー業務、その業務後は元・事務所メイツのHKT氏に呼び出されて、西新宿の台湾料理屋で公共広告機構についてのMTG。とはいえしかし広告の話題もそこそこに、主に後半は、私的山登り論(森林限界論)のプレゼンテーションをしてみたり、私的アイドル論(パフューム論)のプレゼンテーションをされてみたりなどの展開。そうしてメタなトークによって、あっという間に夜は更けるという、これは懐かしの展開。そうこうしているわけで、引っ越しの準備が全く進まない。


・夏の終りの備忘録は、28日(木)。サマー業務、今日は最終日につき、打ち上げと打ち合わせを足して2で割ったような会合を催すべく、チーム同僚と新宿から吉祥寺へと移動。数回トライして入れずにいた東急裏の名店「浜やん」の奥に陣取ったならば、打ち上げにも打ち合わせにも相応しい数々のメニュー。特に「明日葉」は最強。その後、ある種のホーム・タウンであるところの国分寺に移動して「ラスト・オブ・HO・RA・GA・I」へ。あまりにも多くの映像的な場面を生んだロケーション、その場所の終りの言葉は猛烈な雨にかき消されるべきだと思いつつ、しかし非常事態のJR各線を乗り継いで実家へと帰る。


・夏の終りの備忘録は、29日(金)。雷と雨の音でぼんやりと目覚めたならば、今日は「引っ越し・フェス」の初日なので実家car(ジッカー)にて南西に向けて出発。途中、DIYの聖地(サンクチュアリ)であるDOITにて、畳の部屋をフローリングにリフォームするための、床材、コンパネ、タル木、スタイロフォーム(断熱用)などをカートに入れていると、店員の方に「プロの方ですか?」と聞かれたので即座に「アマです。」と答えると、色々なことを教えてくれた。更に途中からは偶然通りかかった「本当にプロの方」も加わり「兄ちゃん、そのビスじゃダメだよ」というような種類の、超具体的なアドバイスをもらう。持つべきものは偶然の出会いだ。


・夕方からは、荷物を運び込んでリフォームの準備をしつつ、照明器具を取り替えたりなどの雰囲気系(軽)作業。ところで、あらためて、誰に告知するわけでもないけれども、8月末で荻窪のアパートメントを解約して、9月からは高尾の一軒家(平屋です)に住むことになっています。ちなみにそのことを告知すると、10人のうち大体4.5人は「やばくないそれ自給自足系?」とかおっしゃりますが、自分は当面は恐らく農業に興味はなく、そしてそもそもこの移動に隠居的なニュアンスは全くなく、攻めの気持ちしかない今日この頃。



・そして、自分が想像できる範囲で、人がある場所からある場所に移動する理由を考えてみるならば、それは「パーティを続けること」的な何か以外にはありえない、と思う今日このごろ。あるいは「フェスティヴァルを日常の中で増殖させる方法とはどのようなものか」と、問い続けながら、夏の終りに人は移動するだろうと思う。