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  映像研究

おめでとうとありがとうが

・2023年3月後半の様子を記録する。知っている人と会い、知らない人と出会い、友人と再会し、再会に向けた準備をし、連絡が飛び交う。そうした中で、「おめでとうございます」と「ありがとうございます」が溢れる。例年この時期には「ありがとうございます(ございました)」の言葉を貰う機会があるが、今年はそれに加えて各方面から「おめでとうございます」を戴く。その声や文字が、葉が芽吹き蕾が膨らむ様と重ねて感じられる。そうした事象とマスクを外す開放感が結びつき、2023年3月の特別な感じが生まれているように思うけれども。

 

・一方で、それ自体、おめでたく、ありがたい声や文字であるけれども、浴び続けていると、身体に熱がこもるように感じられる。身体が重だるく感じられる。だから浮かれそうになる気持ちをなだめながら、日々を送る今。以前と比較すれば(あくまでも比較的)、自分がどの程度の仕事をする者なのかを捉えていると思うから、闇雲に浮かれることはないと考えつつ、しかしどうだろうか。「謙虚」と半紙に書いていつでも見えるところに貼っておきたい春。物欲と食欲も程々にと。

 

・浮いたものは沈む。この祭りのような日々の先に新年度を開いたならば、現れるはずの新緑を、目を閉じて見る。