&

  映像研究

確定申告(作成)

・三月がはじまったことの驚き。新しい時間はいつでも新鮮な驚きとともにあるが、この三月は数年来想像していた未来でもあるから、その驚きをより鮮明に感じる。「2023年3月」という文字を見て自分が確かにその未来にいると思う。

 

・晴れて暖かく今日と明日は業務を免れている。外に飛び出したい気持ちを鎮めて確定申告の提出書類作成作業。オンラインで出来ることは知りつつも、あまりにアバウト且つグレーな申請であるために、ずっと紙に書いている。

 

・書いてみると自分が、どのような2022年を過ごしていたのか、描かれるように思えることは面白い。引き続き業務は控えめにして、お金よりも時間を優先した一年だったようだ。一方で人に会うことを少しずつ再開した一年だったようでもある。2021年ほどに本を購入しなかったのは、その2021年に購入した本に学んだ上で主に書くことを進めた2022年だったということだろうか。そして掛川と京都に調査的な旅行に行けたことも大きかった。領収書の束として圧縮された時間と出来事。

 

・自宅兼事務所だから光熱費の一部は経費となる。電気代の値上がりが凄まじくあらためて円の価値の変動を理解する。節約と贅沢の合一はいかに可能かと考えて実践する一年にしたい。

 

・並行して衣替えも実施。春に着そうな服を次々と洗濯する。家中の布という布をほんとうは外に干したい。が花粉が不安なので窓辺に。

 

・作業の傍らでラジオの代わりにYouTubeを流していた。そういえばスーツを着ることについて学びたいと番組を選んだが、気づけば中年男性がひたすら買い物をする番組が再生され続けていた。これはこれで良い。というか良い。人が買い物をする様子を写した映像を見て面白いと思うことは、人がゲームをする様子を写した映像を見て面白いと思うことと近しいだろうか。自分が体験することの代替とは言い切れない特殊な欲望がある。何が、どこまで、広告なのか、という問いはまだ成り立つのだろうか。