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  映像研究

変な話

・202211172101。帰宅する京王線で書きはじめた。今日は昼過ぎまで自宅で書く作業。朝8:00に開始して昼食を挟んで14:00まで。

 

・同時に残りの時間を計算し、作業の全体像を描き直す。純粋に丸一日作業できるのはあと三日。緊張する。しかし今日書いていて、ふと自分が何を考えているのか、これまで何を考えてきたのか、これが何を書いているということになるのか、分かるような感覚があった。その感覚を手放さないように、書く作業を続けて、こうして記録も残しておく。

 

・別のこと。数日前に番組を見ていて、インタビュイーが発した、特にそれ自体意味のない、話し出しとしての、「変な話」という言葉がそのままテロップに反映されている、その「変な話」の文字を凝視していた。それ、文字にしなくてよくないか、という気持ちと、むしろよくぞ文字にしてくれた、という気持ちがあった。

 

・「逆に」、「ある意味」、「正直」など、さまざまな話し出しの言葉のバリエーションがある中で、「変な話」は字義通り聞くと不思議な気持ちになるところが面白い。 そもそも自分は「変な」という形容詞自体が好きなのかもしれない。「変な人」という言葉を凝視すると無限に笑い続けることができる。少なくとも自分にとって「変な」という語には何かアウラ的なものがある。文字になると、そのアウラに直面する。

 

・あるいは「変な話」的な話し出しを含む口調を文体に変換することを考えると、しいたけ占いの文体を思い出した。実際はどうかわからないけれどもしいたけ占いの人は、「最初にちょっと変な話をしておきますね」とか書き出すイメージがある。こちらがへぇとか思いながら読み通すと、最初の「変な話」は別に文字通りの「変な話」ではなかったことに気づく。これは何か。

 

・別のこと。しいたけ占いの人が、2022年獅子座の11月のテーマとして「こういうのがしたかったんだよ。ガッハッハ!」と書いていたことを、この数ヶ月いつも頭の片隅に置いている。いま書く作業をしながら、もう少しで「こういうのがしたかったんだよ」に届きそうな気もする。「ガッハッハ!」はちょっと分からないが、それくらいの気分で月末にさらっと提出したい。