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  映像研究

本当

・202211071323。ここは中央図書館の閲覧席。ノートPCを開ける長い机の一番奥の席で作業をはじめたのは10時。早い昼食を挟んで再開してしばらく続けた。中断して今。不調と言えるほどの何かがあるわけではない。金土日の業務において必要だった知覚や思考が身体に蓄積していると感じる。それによって集中が難しく中心に力が入らない。身体の節々の感じ。痛みや怠さの手前にあるぼやっとした感じに覆われている。このようなことを不調と言うのか。記述してみる。

 

・春以来久しぶりにビルケンシュトックの短いブーツを履き、ソールの張り替えをお願いしていて戻ってきてはじめてだったから、硬さと傾きに新鮮な感じを覚えた。純正からビブラムへ。ハリスという名のそのショートブーツは、2015年に「普通に階段を歩いていたら踏み外しそうになり足の指を骨折する」という失態の後に「包帯をぐるぐる巻いてても履ける靴」という特殊枠で家にやってきた。軽くてちゃんとして見えるから秋から春までよく履いている。見慣れた、履き慣れた靴が、別の靴のように感じられる。このときめくような違和感にも、すぐに慣れていくのだろう。身につける物は自分の形と運動によって変形する。

 

・「本当は、」と話し始めることを想像している。この現在が本当でないわけではない。強調としての「本当は、」。色々な本当が浮かぶ。いつ、誰に「本当は、」と話し始めようか。忘年会で叶うか。花見まで引っ張ることになるか。

 

・締切まで3週間1日10時間と少し。中断して。

 

・202211071850。買い物して帰宅して休憩したら作業。そして中断。隔日くらいでスーパーに行く生活の中で品物の値段が上がることを確かに感じている。あるいは突然棚から品が消える現象に遭遇することもある。

 

・書くことを続けていて、続けることの疲労と、頂上に近づいているからこそ息が上がる心理の中にいるが、そうした時は距離を測ることをやめてもう少し先を見る。見ようとする。出来る限りの「先」を見たのち現在に戻る。現在を「新しい出来事」として楽しめるように。再び中断して夕食の準備。

 

 

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