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  映像研究

ここは

・202209122038。家で作業する一日。ずっと自分が書いた文章の中にいる。「いる」と感じる。職場にずっと置いていた保坂和志『小説の自由』を手にしたのは教材にするために読み返す目的だったけれども、かつて読んだポストイットを踏みよけながらパラパラと再読する。開いたページの「小説を書くことは、自分がいま書いている小説を注意深く読むことなのだ」の一文に納得する今。自分が書いているのは小説ではないけれども、やはり注意深く読んでいる。自分の書いた文章を信じながら疑う。疑いつつも信じている。その作業に疲れて17:00過ぎに中断。コーヒー豆を買うことを口実にドライブ。いつもとは違う大型書店を求めて多摩センターの丸善。何も買わない。通路に並べられた本の背中をなめるように目で追うことが楽しい。そして帰る。尾根幹を走りながら、もう25年以上前に聞いていたCDを今も聴いて、口ずさみ、救われている不思議について考えていた。かつて痛みのような新鮮さを感じた音や言葉が、今はすっかり馴染んでいることも面白い。短いような長いような時間を、東京の西側を縦横に移動しながら生活している。

 

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