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  映像研究

夏の休日・2022

・後から書いておく7月最後の日。業務の谷間の日曜日の記録。前日までの集中的な業務のハイテンションからの「ぐったり」あるいは知恵熱的な状態を恐れていたけれども、何とか日常に戻ることができそう。

 

・前日の夜はひとり打ち上げる。一週間前に珍しいお酒を扱う酒屋で購入した滋賀のシャインマスカットのワインを開けた。Youtubeを開けばフジロックのチャンネルが複数ある。この土地には二種類の人がいる。すなわちフジロックに行く人とフジロックに行かない人がいる、として、自分は後者である。後者である自分はYoutubeで有り難くフジロックを試聴する。動画を開いた瞬間に引き当てたようにコーネリアスのライブがはじまる。それを見る。数日前に聴いた新曲『変わる消える』はミュージックビデオの印象も相まって変わらぬ安定のサウンドと感じたが、それを小山田圭吾本人が歌唱することによって生じる言葉の響きに呆然と聴く。坂本慎太郎の書く言葉の凄さ。調べた限りでそれはかなり以前に書かれた(つまり去年のこの時期の事象とは直接関係しない)との情報もあったが、いずれにせよこの歌を2022年に発表して、活動の再開のタイミングで自らの声で発することは何かの儀式であるように感じた。

 

・曲が終わるたびに次に『STAR FRUITS SURF RIDER』が始まることを期待して「ちゃーら、、ちゃーら、、」とイントロ(口笛)を口ずさみ歌唱の準備をするがとうとうそれが叶わず途中で意識を失う。翌朝セットリストを確認して後半に演奏されたことを知り、ああもう少しだけ起きていられたら『STAR FRUITS SURF RIDER』を聴き歌うことができたのに、と家族に話すが、家族は驚いた様子で、自分はその曲ですっくと起きてはっきりと歌っていたと言う。全然記憶にない。夢の中で歌唱した『STAR FRUITS SURF RIDER』も夏の思い出。

 

・発表された『変わる消える』の音源ももう一度よく聴いてみる。mei eharaの歌唱も、John Carroll Kirbyのリミックスも良かった。

 

・31日の午前中はそのような答え合わせと部屋の掃除を少し。岡山から届いた桃を食べる。夏の贅沢。などしていると論文を書くことはできずややあって妻と同時に外出。濃厚な暑さ。一旦解散して新宿へ。ブックファーストで買おうと思っていた、平井靖史『世界は時間でできている ベルクソン時間哲学入門』を購入する。リュックに入れたままなかなか読み終わらない檜垣立哉ベルクソン哲学 生成する実在の肯定』とともにこの夏の間に読みたい。なんとなくベルクソンについて読むならば夏の方がぴったりくるように思う。そういえばはじめてベルクソンに関連した図書、守永直幹『未知なるものの生成』という本を手にしたのは2011年の夏の八王子図書館だった(日記の機能)。

 

・その後ルミネとニュウマンと伊勢丹をはしごして、従兄弟の引っ越し祝い、従姉妹へのちょっとしたギフト、妹の誕生日プレゼントを買う。贈り物の勘がはたらかず約束に遅刻。東京駅へ。妻も含めて母方の従兄妹会。30代から40代の5人。こうして集まって飲食していることの不思議。友人とはまた別の特別な繋がりを感じる。誰も親でないこともあり、大きくなった子供が集まってふざけているような自由がある。気をつけながら2時間ほど焼き鳥屋で飲食。落ち着いたらまた集まって旅行でもしたいね、あそこに行きたい、あれが食べたい、と話す。想像し、話すことの自由。外食すると豪快に注文したくなるのは家系なのか、最近稀に見るしっかりした会計だった。新幹線の改札前で集合写真。GW690Ⅲで久しぶりに写真を写すこともできた。20:30に解散。

 

熱中症が想像できる夜は冷房を少しだけ付ける。夏の中心にいる。

 


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