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  映像研究

編む

・202101142032。帰宅する京王線で今日の出来事を書いておいても良い。区間急行はシートが埋まり立っている人も多い。通勤する人の数は緊急事態宣言によって減少しているのだろうか。自分の生活は通常の業務が続いている。通常通りこのまま繁忙期に向かう。

 

・昨日の夜に自分に給料を支払っている組織の代表者の名義で書類データによる通達がなされる。その通達は「お願い」で、その「お願い」には「違反店舗に立ち入ることのないよう」と書かれており、「違反店舗」という語も凄いが、その「お願い」の仕方も不思議なものだと感じる。その「お願い」の根拠は「宣言は法令に準ずるものと考えます」ということらしい。この「考えます」という部分が難しい。『広告批評』の橋本治の連載など思い出しながら、「この文書を書いた人は「考えます」ということだが、この文書を読む私は「考えません」」と返してみたくなる。そして労働する者に対する配慮を欠いたこの文書を送ることが当然だと考えていることに何よりも驚く。怒りではなく。

 

・自分が自分の「現場」と考えている、他者との関係において、出来る限りの敬意を保ち続けることしかできないのだと思う。

 

・同僚が空いている時間に編み物をしていて、見事な靴下が形作られることに驚く。その反復の行為は公共の場において、磁場のようなものを発生させると話していた。とても面白く、自分にもそのような道具があれば良いが、なかなか難しい。いつか自分も靴下を編むかもしれない。