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  映像研究

消えた夏

・夏らしいとは何だったか。7月の段階で「今年は冷夏必至でしょう」と書いていた記事があったことを忘れない。予測はいつでも外れる。猛烈な暑さになった。しかし気温や湿度と夏らしさはまた別の問題なのだろう。2020年は自粛と自警の夏だった。本来の夏らしさとは開放感や自由さのイメージと結びついている。それを若さや無軌道と言えばあまりにも昭和の映画のような響きだろうか。若者の季節。若者とは誰か。

 

・平日。溜めていた宿題のように見ないようにしていた書類作業を朝から二つ片付ける。一つは学籍に関するもの。もう一つは納税に関するもの。いずれも始まればスムーズに終わるのだ。この夏の終わり8月の最終日にそして2020 年のうちに終わらせようと思っていたことだった。特に納税に関しては、やらねばやらねばと思い続けて数年が経過した。

 

・そして外出。授業がない日の準備や連絡的な業務。行くことは致し方ないがせめてもの抵抗としての車出勤。税務署で書類を提出したのち、戯れに中央フリーウェイ。一瞬で日野から初台。業務もいくつか進展する。自分の業務は職場にいて色々な人に話しかけることなのだということをあらためて確認した。メールの作業をする傍らで向かいに座った別の部署?の同年代の方と90年代のコムデギャルソンについてなど話す。職場でオンライン飲み会しましょうという話題。

 

・帰宅して夕食。アボカドのぬか漬けがギリギリのバランスで成立していた。ミラクルひかるの新作動画を見た流れで色々サーフィンしてしまう。本当に凄い。落合陽一に手を出した時点でまた一歩森村泰昌の方向に踏み出したように思う。最終的に昭和と平成の日本の芸能はミラクルひかるという一人の身体としてアーカイブされるのだろうか。そして自分もまた気づけばこの10年くらいミラクルひかるという人の存在とパフォーマンスに何かの力と何かのインスピレーションを受け取ってきたのかもしれない。

 

・明日は一週間前から準備していた100%の休日。天気は良くないけど涼しい予報。秋の始まりのような一日になるかもしれない。