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  映像研究

概念

・202008272119。帰宅中の京王線で変わらず日記を書くのも良い。業務は基本的に学期で動いているから「今日から二学期です」と言ってみて、その違和感を誰よりも感じている。自分にとって二学期という概念は8月と重ならない。借りていたお金を返すように休日が次々に消滅する一年だもちろんその借りていたお金とは4月5月に業務が一時的に無くなった分の休暇ということでしかしあれは休暇だったのだろうかその時間にも自分はノートPCに向かって業務の準備をしていたのだが、というような意味のことを昨夜夕食を食べながら家族に話したところ、借りていたお金どころか本当にお金を借りなければいけない人もいるのだからとやんわりたしなめられて、本当にそうだと思った。

 

・二日連続で業務の合間に新宿に出てみて、久しぶりに店で新品の(というのも変だが)洋服に触れてみた。恐らく何度も書いているがこの「何かを確認するあるいは取り戻すためのウィンドウショッピング」について書いていたのは柴崎友香という小説家で、その部分を読み、理解できると思った。ということはともかく、伊勢丹のメンズ館などで試着などする。取り立てて気にしているブランドなどはないのだが、コンテンポラリーカジュアルの階などはいつ見ても楽しい。スノーピークがいつの間にかコンテンポラリーカジュアルの階に置かれており、戯れに(買う気が全然無いわけではない一応)試着する。スタッフの方が来ているシャツが素敵で思わず「それもスノーピークですか?」と尋ねたところ、yamaiというスノーピークから派生したブランドのことを教えてもらう。山の衣でヤマイかと思ったら、山井さんが由来だった。スノーピークの服を正面から見る2020年の秋。

 

・今朝暑いなりにもう秋、と思い、カメラを手に家を出る。駅までの川沿いの道をひとつ曲がると山の方に向かう道がある。時々曲がる。自転車を止め、歩き、リュックからGW690Ⅲを取り出して写してみる。風景を写すことを半年ぶりくらいにした。また続けてみようと思う。シャッターを押す時に何が起きているのか。自分の行為をただ記述するだけでも、まだ届いていない。この秋はいくつかの写真作品を手掛かりにして、そのことを考えたい。考えながら自分も写真を写す。まずは写真を写す時の身体が問題とされるが、写真はその結果として何とイメージが得られるのだった。写真の色の強さやグラデーションについても観察してみよう。フォーカスや輪郭についても自分の言葉で自分のイメージを記述できるようになると、思考に変化が起こるかもしれない。そういう種類の実験を続けてみようと思う秋。

 

・日記に添えられる写真はアイフォーン。2020年の風景をクリアに切り出す。

 

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