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  映像研究

アクリル板、烏

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・202007022259。業務終了後に帰宅する電車から日記を更新してもよい。朝から散髪のためいつもの八王子の美容院へ。今日からしばらく半月ほどは業務と研究以外の余裕がないことを自覚する必要があった。5月後半以来だが引き続き気をつけながら髪を切られる。散髪後に昼食でラーメン。それほど頻繁にラーメンを食べないが時々行く好きな店がある。カウンターには一人の座席を区切るようにアクリル板が立てられており、アクリルの板と板に挟まれてラーメンを食す。

 

・職場に移動して午後から夜の8時間業務。久しぶりに仕事中に都知事の会見を少し視聴する。「100人を超えました」という内容の会見をどのように見れば良いのか。気持ちの置き所が難しい。フェイスシールドの角度をいつもよりも気にしてみたが果たしてそういうことで良いのか。同僚と帰りがけに雑談しつつ「10月の予定が、」という話題が挙がるが、一体10月がどういう感じなのか、全く分からなくなってしまった。202007022311。乗り換えた京王線の車両で座席に座る人たちを眼差してみる。

 

・ちとせからすやまを過ぎるときにふとホームの駅名の書かれた看板を見る。おや、と思い、ちとせからすやまの、からすの部分を見て凍る。ちとせからすやまの「からす」は「烏」という漢字だが、自分は今日のこの瞬間まで「鳥」だと思っていた。「鳥」は時と場合によっては「とり」と読むだけでなく「からす」と読むのだと理解することで納得していた。ちとせからすやまは千歳鳥山だということに何の疑いもなかった。これまで20年近くちとせからすやまに降りたり通り過ぎたりしていたが、自分は何もわかっていなかったのだと知り、世界にはまだ自分の知らないことがたくさんあるどころか、知っていると思っていることも本当は全然不確かなのだと思う。帰路。