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  映像研究

花見とは

・202003222007。春のイベント業務を終えて友人たちの待つ国立へ向かう中央線でダイアリーを更新してもいい。暖かい気候は去年の4月はじめの井の頭公園での花見を思い出させる。それはとても幸福な時間だったのかもしれない。春は毎年「この雰囲気が春だということを知っている」という感じと「いま自分を取り巻いているこの雰囲気は全く未知のものだ」という感じがせめぎ合う。せめぎ合いながらもあっという間に暑くなって雰囲気のことも感じのことも匂いのことも忘れている。そういう期間が一年の間に必ずありまた必ず巡ってくる不思議。花見とはその雰囲気にのまれつつ不思議を考える重要なイベントだった。それを不要不急とは言わないまでも。人生で初めて中古車雑誌を購入する程度には車を買い換えることにテンションが上がっており、それは高価な洋服を探す感じと賃貸物件を検索する生活の感じの中間のようだった。「できる限り多くを知りその中で最も強く自分に訴えてくるそのそれを選びたい」と思いながら生活をしている。今のところ想像もできないが家を新しく建てたり購入したりする人のテンションも相当なものだろう。そんなことを考えていると中央線はどんどん西に進む。気づけば4月2日まで休みがない。その慌ただしい日々の中には焚き火のような夜があるべき。