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  映像研究

春の停滞

・毎年このくらいの季節になると三寒四温という言葉のニュアンスの面白さを思う。今日は「寒」だっただろうか。家で確定申告のための作業。一年のうちにこの作業をしなければ思い出さないような出来事があり、また一年の出来事をお金のやり取りを通して思い出すことは面白い。面白いが年々面倒になっていくのも事実だ。それは自分が何者なのかという問いかけにまともに向かい合うような面倒さでもある。日曜日に一日家でデクスで作業をすることなどあまりないのだから、思い立ってTOKYOFMにチューニングを合わせて(という言い方はもう全然しっくりこない)中村正人からの山下達郎。懐かしい。いつかこの時間に田島貴男松任谷由実の声を聞いていたのはもう20年以上前なのだという驚き。驚きながら2019年と印字された領収証の類をかき分ける。

 

・昨日7日(土)は業務の面談後のエクセルシオールから家族と新宿で合流して中野へ。フジヤカメラとエービックで映像関係の機材の価格などリサーチしたのち、歩いて新居薬師寺のギャラリー「スタジオ35分」へ。ずっと行ってみたかったスペースだったが、展示もそのセレクトも興味深く併設されたバーも良い感じだった。その後高円寺へ移動。友人のカレー屋で夕食。カウンターに座りカレーを食べていると、2011年頃のことを少し思い出す。まったく個人的な感覚として。小雨の中23:30帰宅。

 

・今日の夕食はTwitterのタイムラインで流れてきてぜひとも実食したいと思っていた「貝柱と菜の花の鍋」。ピエンローに続き定番化したいが、貝柱は自分の想像の5倍くらい高価な食材だった。夕食を食べながら、20:00~野村訓市の『Travelling Without Moving』。この番組が友人知人の間にじわじわ広がっていった感じが面白い。聴いた人が皆一様に「いい声で適当なことを言う」「真似できそう」と感想を述べることも面白い。そしてややあって、22:00~aikoyoutubeのライブというものを視聴する。良かった。初期のヒット曲数曲しか知らないライトリスナーですらない者にとって、しかしこうした社会が特殊な状況での、エンターテインメントのあり方としても、とても興味深かった。映像の端にコメントが流れる感じも一体感があって良い。

 

・そういえば、これもやはり2011年に、高尾の友人の家に集まってFISHMANSのトリビュート的なライブを見ていたことを思い出した。山部全員集まったように記憶していたが、それは捏造(記憶の増大)で実際は4人で見て聴いたことを日記を辿って思い出す。その日記には「自粛」という語が、そしてそれにどう対するか、というようなことが書いてあり、少なからずそうしたことを今もまた、別の状況で、考えているのだと、あらためて思う。

 

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