&

  映像研究

旧正月

旧正月みたいと同僚は言う。旧正月がどういうものなのか正確なところはわかっていないけれども、いずれにせよ自分の生活においては、毎年2月の上旬に年が明ける。大晦日から正月に変わる瞬間に近いようなポイントが訪れる。今年度のカリキュラムをすべて終えることは溜め込んでいた言葉をすべて言い尽くすこと。そうして学生を送り出してから新学期が始まるまでは空白の時間となる。業務にまつわる諸々はあるにはあるが気持ちがまったく違う。風邪をひいて寝込むことも許されているという安心感。その最初の日が今日で、その日から自分のために文章を書くことを再開しようと思った。

 

・昨日は夕方に仕事を終えてチーム同僚で韓国料理屋で打ち上げ。乗り切るつもりでやってきたが実際に乗り切ると異様な感慨がある。食べたいものをすべて注文して飲みたいものをすべて飲む。17:30から22:30まで一体何を話していたのだろうか。毎年繰り返す業務が毎年ひとつのプロジェクトのようでありずっとひとつの舞台が続いていたような状態だったから、あのときあそこああだったよね、実際あのときああ言ってたけど何考えてたの、というような話。主には振り返る時間。

 

・朝起きて思い出して検索してイメージフォーラムアニエス・ヴァルダ『ダゲール街の人々』鑑賞。去年大規模な展示を行っていた友人がアニエス・ヴァルダのドキュメンタリーについてどこかに書いていたことを思い出して見たいと思っていた。映像を見まくりたい心境。2019年に逃した映画をここから一ヶ月ですべて見たい。それは業務において授業と並行して映像編集の作業をしていたからかもしれない。数日前にアマゾンに注文してすぐに届いた『映像編集者のリアル』という本を移動中に読む。映像を編集することについて考えることから、あるいはタイムラインを間に置いたコミュニケーションについて考えることから、思考を深められそうな気もしている。

 

・ABCを一周してファウンドMUJIで雑貨を購入しクアアイナハンバーガー。エンジニアードガーメンツ、コムデギャルソンからサンタモニカとシカゴへも行くが何も買わずに午後から業務へ。業務終了後にも新宿伊勢丹で引き続き洋服を見る。欲望。帰宅して夕食して日曜日の日帰り旅行の相談をして今。気持ちは完全に春。就寝。