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  映像研究

散髪・雨・湿度・時刻・時間・雨・想像

 
・主に散髪をする水曜日。高円寺のいつも行っている美容院へ。「寒くなってきましたね」という挨拶。さっぱりした。基本的に散髪が好きだ。さっぱりするから。その後中央線沿いの古書店を微妙に攻めつつ、しかし、そういえば、久しぶりに本棚的なスペースから取り出した「焚火についての本」を読み返しているのは、それがフェスティヴァルの構想に繋がるからだ。



・焚き火と、そして「キャンプファイヤー」について考えている。「キャンプファイヤー 火の神」とかで検索してみた。あるいはまた「フォークダンス」についても調べてみた。そういえば、例えば、小学生にとっての『ジンギスカン』の、あの狂騒的な感じは何だったのだろう。あんなトランシーな音楽を流しながら、まだぎりぎり動物のようでもある子どもを火の周りで踊らせたりして大丈夫だったのかどうなのか。そしてあれがもしも教育プログラムの一部だったとしたら、それは「何を教え」「何を育んで」いたのか。考えれば考えるほど素敵なアクティヴィティだ。



・それでそんなことを考えたり考えなかったりしながら八王子のフェミレス的なカフェにてインターネットをしながら文章を綴る。雨が降って寒い。今年初めて「寒い」と思った。毎年毎年ちょっと自分でも驚くほど秋が好きになっていって、それは高尾に引っ越してきたことと関係があると思うのだけれども、湿度が低い空気の感じを毎年毎年好きになる。雨が降るのもそれはそれでまた良い。



・高尾を出発した夫妻は岐阜を通り過ぎて、いまは広島にいるらしいとのこと。「武蔵野」という感じの土地から「山陰」という感じの土地へ行く、それもずっと地面にへばりついた(?)ままで移動していくというのはどんな気持ちがするのだろう。たぶん、結構、意外にも、当たり前のように、普通に、この島は、そして「国」という単位で区切られたこの地域は、広い。色々な場所に同じ時刻が刻まれていて、しかし一方「時間」はどうなのか。微妙に太陽が沈んだり沈まなかったりする。微妙に雨が降っていたり降っていなかったりする。地方局は映らないけれども、ウェブのサーヴィスは共有している。その部分と部分を、そのあいだの空白を、想像したりしなかったりする。